「書物と読書は財産」 全国初“図書館サミット”好評
全国初の図書館サミットが11月12日・13日、東池袋・区立舞台芸術交流センター「あうるすぽっと」と西池袋・自由学園明日館を会場に開催された。
初日、あうるすぽっとには、自治体初の試みである「図書館サミット」をひと目見ようと390人の人たちが詰め掛けたため、超満員の中での開催となった。
サミットは、実行委員長である、粕谷一希氏の「書物と読書は人類にとってかけがいのない財産です」という挨拶から始まった。
その後、主催者・来賓の挨拶などに続いて、(財)文字・活字文化推進機構の福原 義春会長から「書物と文化」についてのスピーチがあった。福原氏は、一人の人間の短い人生の体験では到達することのできない境地に触れることができる読書の意義について触れつつ、一人ひとりの個人が万巻の書を集めることは困難であると図書館の意義について語った。また、続いて行われた、国立国会図書館長の長尾 真氏の基調講演「学問と情報」では、情報が氾濫するネット社会の中での情報の受け止め方などについて語られた。
そして、休憩をはさみ、印刷博物館 館長の樺山 紘一氏、東京大学大学院情報学環 教授の西垣通氏、東京大学先端科学技術センター 教授の御厨 貴氏、世田谷文学館長の菅野昭正氏、作家の澤地久枝氏によるシンポジウムが行われた。「図書館は新しい時代をつくれるか」をテーマに、高い見識を持つ各氏から、体験を踏まえた図書館論が展開された。
また、図書館サミットの開催を記念して行われた作文の募集も行われていたが、最優秀作品の発表も行われた。総数610本の作品の中から、小学生の部「あったらいいな こんな図書館」では区立朋有小学校1年の丸目容子さん、中学生の部「夢の図書館」では区立駒込中学校1年の菊池敬仁さん、高校生以上の部「図書館に期待すること」では浅利浩之さんが、それぞれ最優秀賞に選ばれた。
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