15日まで小熊秀雄展 絵画作品約30点が初公開
池袋モンパルナスの名づけの親「小熊秀雄」。豊島区立熊谷守一美術館3階ギャラリー(豊島区千早2の27の6)で「小熊秀雄展1」で、区が収集してきた小熊秀雄(おぐまひでお)の絵画作品、約30点が初公開されている。15日まで。
当時の東京の街並みや、人々の生活を題材にした作品を主に展示している。詩人でもあった小熊秀雄。彼の詩も、絵画作品のイメージにあわせて何作かパネルで展示されており、詩と絵画が互いに豊かな連想を誘う。その他にも、小熊の詩集(当時のものと復刻版)や、豊島区内を転々としていた小熊が住んでいた場所(6か所)を示した地図(パネル)なども見ることができる。
目玉作品は、鮮やかな夕焼け色に染まった立教大学を描写した「夕陽の立教大学」。本作を旧蔵しており、小熊とも親交の深かった画家・寺田政明(俳優、寺田農氏の父)は、本作について「悲しい美しさが生々としてみるものに語りかけてくる」と記している。
「小熊作品は、小熊ならではの視点で風景を切り取ったもののほか、作者の心情・想いが強く感じられるものもあると思っています。見る人によって受け取り方は様々。池袋モンパルナスの生活空間や、小熊の波乱に満ちた生涯などを思い浮かべながら見ていただくと、より一層楽しめるのではないでしょうか。」と区の担当者は語った。
平成21年度中に、今回とは違った切り口で、小熊秀雄展2の開催を予定されている。
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