花のまちづくり優秀賞 南大塚都電沿線協議会
南大塚都電沿線協議会が第20回全国花のまちづくりコンクールで、花のまちづくり優秀賞を受賞した。表彰式は10月22日に行われ、応募数は1368件だった。
表彰された取り組みは、「沿線緑化計画」。かつて、都電荒川線大塚駅前から向原間の両脇の植え込みは、乱雑に植木鉢等が置いてあり、不法投棄や違法駐輪が目立つ空間になっていた。その一方で一部には、希少価値のあるバラの品種が植えてある所もあった。そんな沿線を、既存のバラを生かしながら、美しい花の風景を作り出し、「都電とバラ」が大塚の新しい魅力・風物詩、そして“地域コミュニティ”のシンボルになるようにと始まった。小学生から80歳代までの街の人々がともに、バラの植樹や維持管理に取り組んでいる。
「都電沿線に以前からあったバラを美しく復活させたボランティア活動は、住民が協力し合う大切さと多くの人々に町をきれいにする意識を植え付けました。大都市部における花のまちづくりの好事例といえます」が受賞理由に挙げられている。
現在では、350種550本のバラが植えられ、大塚の新たな写真撮影スポットになっている。目標は、400種700本。バラの種類東京ナンバーワンを目指す。また、地域から出る生ゴミを培養土化して花壇に利用する「地域内循環エコ」の仕組構築や賛同者に参加しやすい仕組みづくりなどの検討も進められている。
同会の城所信英さんは、「日本一の高密都市豊島区の中で、わずかな緑地を見つけ取り組み、発信していくことに価値がある。コミュニティのシンボルになっているバラから、住民が協力し合う大切さを、私たち地域も、バラを見に来る人にも感じてもらえている。地域コミュニティの力を再確認できた」と、また中心となってバラを育ててきた林英子さんは、「受賞を通して、大塚の街が、この沿線緑化に取り組んでいる意義が広く伝われば良い。また、多くの人に大塚の良さを知ってもらいたい」と話している。
全国花のまちづくりコンクールは、平成2年に開催された国際花と緑の博覧会の理念を継承し、「花のまちづくり」運動を全国的に普及啓発するために、平成3年度に創設された。
南大塚都電沿線協議会は、平成20年に都電沿線の維持管理や都電沿線の街づくりを進めていくため、「南大塚ネットワーク」が中心となり発足、地域商店街や地域住民で構成されている。
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