“被災者サロン”オープン 巣鴨と千川に交流の場
3・11大震災の発生から7か月以上が経過し、豊島区に避難している人(約100世帯200人)の避難生活も長期化しているなか、豊島区社会福祉協議会(中村丈一会長)は、東日本大震災の被災者が自由にお茶会や情報交換のできる常設の「サロン」を巣鴨(巣鴨3-19-4SKビル1階)と千川(千川1-30-7グレイス千川101)の2か所に開設、10月25日に巣鴨サロンのオープニングセレモニーが行われた。同協議会によれば、このようなサロンで、スタッフも常勤し常設で開設する施設は、都内で初めてとのこと。
オープニングセレモニーは被災者5家族11人を招いて行われ、参加者らはランチを取りながら楽しくオープンを祝った。
臨時職員で自らも福島県楢葉町から避難している小畑善昭さん(62)は、「このサロンでは、避難しているという同じ立場の人たちと意見交換ができる。地域に馴染めない方などにも来ていただき、被災者の出会いのサロンになってほしい」と語った。また福島県富岡町から避難している永野さんご夫妻は「郷里の人と話すことによって、癒されることもある。避難先からも近いので、買い物途中に立ち寄りたい」とサロンの感想を語っていた。
同協議会では、「これまでも『食事会』の開催や個別訪問を行い、生活相談を受けるなどの支援を行ってきたが、長引く避難生活への対応としては、まだまだ不十分。何か困ったことがあれば、気軽に相談や意見交換ができる場の提供が必要」とのことから、今回の「サロン」開設につながった。
「サロン」には臨時職員として、被災者2名と豊島ボランティアセンターに登録されている災害ボランティア4名も採用。地域の団体(町会関係者・民生児童委員・育成委員)と連携し、必要に応じた支援を行っていくとしている。
また避難者が集う「サロン」の設置で、避難者の孤立を防止することにもなり、さらには地域区民(町会・民生児童委員・青少年育成委員・災害ボランティア)との新たな交流を図ることも視野に入れている。
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