地域で支えあう池袋本町 買い物、元気伺い、生活支援
「ご用聞き」で高齢者を地域みんなで支えようーー。高齢者の日常の買い物や、生活のちょっとした困りごとに応じる「宅配・ご用聞きサービス」が2月1日から池袋本町地区で開始される。豊島区地域支え合い体制づくり支援事業で、東京都及び豊島区の補助を受けている。
会員となって、電話、ファクス、ホームページから欲しい商品を注文すると、近隣商店街の商品を宅配してもらえる「買い物代行」。対象は高齢者に限らず、子育て中の方や障害者の方など、外出することが難しい方が利用できる。ホームページでは、日用品、食料品(生鮮3品その他)など、協力店舗の全商品が注文できるよう1,000品目を目標に準備を進めている。このほか、週一回地域サポーターが自宅を訪れ、安否確認をする「お元気伺い巡業事業」や、病院への付き添いなど、生活でのちょっとした困りごとに応じる「生活支援サービス」が受けられる。
利用は土日祝祭日を除く月から金曜の10時から17時で、お申し込み・お問い合わせは5950―9200(電話・ファクス)まで。
池袋本町地区は商店の数が少なく高齢者の日常の買い物が不便であることの解消と合わせ、地域とのつながりを持つことで高齢者の孤立化を防ぎ、安全に暮らせるよう地域全体でバックアップすることが狙い。
サービスをする地域サポーターは、商店会の若手経営者(30歳代~50歳代)を中心に約40名を予定し、活動に応じて、現金、もしくは買い物に使えるボランティアクーポンが支給される。
実施主体である地元のNPO法人街づくりネットワークの青木理事長は、「慣れないうちは大変かもしれませんが、啓蒙も合わせてやっていきたいと思います。2、3月は無料体験もできますのでお気軽にお試しください。お年寄りは情報が少なく、それがもとで詐欺の被害に遭うことも考えられますから、正しい情報を手に入れるためにも『人』とのつながりが大切です。相談できる相手が近くにいると安心ですよね。」と語った。
あわせて、商店街の空き店舗を活用し、住民が気軽に立ち寄れるサロンスペースも同日開設される。ここでは若いお母さんが講習を受けている間、サポーターが子どもの面倒を見るといったことも予定されている。住民同士で助け合うボランティア組織「おたすけクラブ」(平成12年設立)メンバーの伊東さんは、「助ける側の高齢化が進んでいますので、(このようなことをきっかけに、)若い方が地域の活動に関心を持って、1時間、30分でもいいので参加してもらえるとうれしいですね。」と世代間交流への思いを話した。
「街づくりネットワーク」は、商店街の活性化、高齢者対策のため平成16年に地元商店会から生まれたNPO法人だ。彼らは、これまでに「商店で商品の購入により生じるポイント」と、「高齢者ボランティア活動でのポイント」の相互交換を可能にした池袋本町共通ポイントカード「きずなカード」を立ち上げ、住民の地域交流を促進させるなど、これまで精力的に活動してきた。
»» BACK
|