緊急情報を文字で 区役所など5施設で稼働
このほど区役所本庁舎、東部・西部保健福祉センター、区立心身障害者福祉センターと中央保健福祉センターなど5施設に聴覚障害者へ緊急情報を文字で迅速に伝達するため電光表示器にメッセージを表示するタイプの「緊急地震速報受信端末機」が設置され、本格稼働を開始した。
地震発生時に発令される緊急地震速報は通常音声で伝達されるため、聴覚障害者はその情報が得られにくく、大きな不安を抱えている。3.11東日本大震災の際も、障害者の死亡率が高かったと言われる中で、津波警報が聞こえなかったため逃げ遅れた聴覚障害者が少なくないとの指摘もされている。
こうした中で、区では緊急地震速報が発令された際は、窓口においてその旨を記載したパネルを掲示するなどして対応にあたってきたが、パネル掲示に気づきにくい等、その効果は十分とは言い難かった。こうしたことから、障害者や関係団体からも、さらなる対策の充実要望が出されており、これを受けて区は、今回の受信端末器の導入を決定した。
今回設置された機器は、緊急地震速報が発信された際、大型LED表示器へメッセージを表示するほか、警告灯が黄色・回転するため、視覚的に注意喚起できる効果が高いと同時に、内蔵スピーカーから有事サイレン音、緊急地震速報音等が出力されるため、聴覚障害者だけでなく一般区民に対しても有効な情報伝達手段と言える。緊急地震速報以外にも、緊急災害情報や国民保護情報等にも対応し、区民の安全・安心を守る手助けをする。なお、平常時はニュースや天気予報をスクロール表示する。
なお、23区でこのシステムの導入は世田谷区に次いで豊島区が2番目の導入。
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