2013年2月

第2976号 2013年2月6日号


防災計画に女性の目
 検討委員会が報告書提出


 豊島区が設置した「女性の視点による防災・復興対策検討委員会」からの検討結果報告書が1月30日に高野之夫豊島区長へ提出された。

 女性のニーズや男女共同参画の視点を踏まえた災害対応及び被災者支援についての提言で、今後「豊島区地域防災計画」と「救援センター開設標準マニュアル」の改定にあたり活用されることになる。

 3.11東日本大震災後の避難所運営、また、復興期の生活再建において、女性特有の「暮らしにくさ」がクローズアップされ、きめ細かな対応や備えが課題となっているが、この委員会は震災の経験を共有し、「女性目線」を加えた今後の防災対策に活かすため、平成23年12月に区民や防災・防犯に携わる女性たちを中心に設置。構成員19人のうち17人が女性委員となっている。専門家や有識者等で構成される検討委員会の設置は、他自治体でも見られるが、地域の女性たちで構成されている検討委員会の設置は、23区では初めてとなる。

 検討委員会は、平成23年から24年にかけて計8回行なわれ、それぞれの支援活動経験の共有や講座を行なってきた。検討の中では、少人数に分けたテーブルで自由な対話を行なう「ワールドカフェ方式」を導入。「女性に配慮した男女別のトイレや更衣室が必要」「暴力を未然に防ぐために、女性を一人にしない」など、多くの意見が集まった。

 報告書では、これまで検討を行ってきた内容と結果を掲載。検討結果として、救援センター運営のあり方については、運営本部への女性の配置や、着替えスペース等の女性や乳幼児に配慮した避難所機能の確保、性別に偏らない避難所運営等が提言されている。また、具体的に地域防災計画へ盛り込む事項の案が記されている。

 検討委員会の東條理美子委員長(豊島防火女性の会)は、「さまざまな立場の方と一緒に勉強し話し合いを進めていく中で、理解を深め、防災対策への意識を高めることができた。」と検討を重ねての感想を語った。高野豊島区長は「今後防災対策を考える上で、このような検討委員会へ女性が参加してくれたことをとても心強く感じている。これからも色々な機会で、安全・安心なまちづくりに携わってもらいたい。」と話した。

 なお、3月16日には、区と検討委員会の共催で男女共同参画都市宣言記念講演会「大地震!その時どうなる?今やることできること~目からうろこの防災新常識~」を開催する。当日は、基調講演のほかに、検討委員会の委員による検討結果の発表も行われる。


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