障がい者への理解 区民ひろばでサポート講座
障害者への理解を促進するとともに、簡易な支援方法を学ぶことを目的に6月7日、区民ひろばさくら第一(南長崎6-20-15)で「障害者サポート講座」が開催された。
今年で3年目で、今まで237人が講座を受講し、約9割が、「障害者に対する理解が深まった」「まちで障害者を見かけたら手助けしようと思う」と述べており、大変好評の講座となっている。
豊島区は、昨年11月にWHO(世界保健機関)協働センターが推進する「セーフコミュニティ」のメンバーとして認められ、23区で初めて国際認証を取得した(日本では5番目の認証取得)。「セーフコミュニティ」とは、地域のコミュニティや絆を広げながら、生活の安全と健康の質を高めていくまちづくり活動で、一定の指標を満たした都市に対し、同センターより認証が与えられる。
方針として掲げたセーフコミュニティの10項目の重点テーマの中には、「障害者の安全」も含まれており、区は、地域と連携を強化し、国際認証を新たなスタートとして、さらに暮らしの安全・安心を高めていく意向だ。中でも視覚障害者については、外出時のけがの経験率が35%と障害別で最も高く、一般区民の約3倍となっていることから、今後も重点的に対策を行っていく。
講座では、視覚障害者当事者を講師の一人として招き、歩道上の放置自転車等の障害物がけがの原因につながることなど、実体験をふまえながらわかりやすい講義を行っている。また、講義だけでなく、実技及び体験も通じて、障害者への接し方について考える機会となっている。
会場には、近隣住民をはじめ約40人の参加者が集まった。知的・精神・身体の3障害について、それぞれの講師よりお話があり、知的障害についての講義の中では、障害を持った子どもがいる親の事例を紹介。「周囲の少しの気遣いがうれしいこと」や「子どもに生きる楽しみを持ってもらいたい」等の思いが発表された。
また、講師から、障害者に対する接し方について、「まずは『お手伝いしましょうか。』と声をかけた後、自身が手助けできる範囲を言ってもらいたい。」といった具体的な介助方法についても触れられた。
実際にアイマスクを装着して歩いてみる「視覚障害の疑似体験(ブラインドウォーク)」も行われ、参加者からは、「アイマスクを装着している時は、介助してもらう人が頼り。具体的な指示の重要性が分かった」「障害者への声掛けは勇気がいるし、自身が充分なサポートができるか不安であったが、本講座で実体験することで、自信につながった」などの声が上がった。
今後、年4回各区民ひろばで継続して開催される。
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