現庁舎の活用方針発表 オフィスビルと新ホール
現庁舎地は池袋の新たなにぎわい拠点となるべく民間事業者による商業施設を含む高層オフィスビル、と1200席規模の新ホールの入る中層ビル、また隣の現区民センターを立て替えて新たに400から500席のホールのある集会施設を整備する――。高野豊島区長は7月11日、月例記者会見で現庁舎地の活用と周辺整備についての方針を発表した。
すでに知られているように今建設のすすんでいる民間マンションと合築の東池袋5丁目の新庁舎建設にあたっては、本庁舎と公会堂のある現庁舎地を民間業者による定期借地権・地代約124億円で旧日出小学校地の権利床(10,700m²)だけで足りない分の保留床14,800m²を購入するという計画になっている。これによって税などの財源を使うことなく、また新たな借金をしないで新庁舎が建つというわけだ。新ホールについては区が50億円で購入することになる。
区では池袋の街のイメージアップはもとより、民間事業者参入を有利にするためにも現庁舎の周辺地域の整備は欠かせないとみており、新庁舎建設にあわせて池袋の街を見直し、新庁舎設計者で区の都市政策顧問の隈研吾氏、平賀達也氏のプロデュースによる街づくりを段階的に進めてゆくとしている。
とくにエコヴェールをまとった環境庁舎である新庁舎とこれから開発のすすむ現庁舎地をダンベルの両端とする新たな南北軸を形成することで回遊性をあげるとしている。その回遊動線となる区道の整備も計画されている。公園西側に建設中のビル中には駅から公演に出る自由通路ができるのは喜ばしい限りだが、明治通りをはさんだ一等地もこの際なんとか手を入れてほしいところだ。
区では現庁舎地の開発イメージを緑の多い環境ゾーンとしているようで、それにあわせた中池袋公園のリニューアルも考えているが、いずれにしろ民間事業者の募集要項公表は来春、それから約1年かけて事業者との協議が続き契約の手続きとなる。
高野区長の明日に向かう豊島区の街づくりへの熱い思いがたっぷり入った計画である。
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