2013年11月

第3013号 2013年11月27日号


休日開庁、不燃化特区など
 高野区長、議会招集あいさつ


 第4回豊島区議会定例会が11月22日開会、初日、招集あいさつに立った高野区長は、新庁舎での区民サービス向上について、安全・安心、文化、福祉、教育――について所信を述べた。

 そのなかから、新庁舎における休日開庁の基本方針、不燃化特区の動向、学校改築――を掲載する。

 【新庁舎における休日開庁の基本方針】

 基本方針は、新庁舎3階の住民記録や4階の福祉など、区民に身近なサービス業務については、現行の日曜窓口における取扱業務を大幅に拡大したうえで、区民の皆さんの分かりやすさにも配慮して、年末年始や祝日を除いて毎週土日に窓口を開き、年間345日間開庁するというもので、他の自治体においても類を見ない高いレベルのサービス提供を目指すものであります。

 併せて、3階・4階はもとよりそれ以外のフロア、平日の窓口対応における、職員の公務意識・接客マナーをさらに向上させたいと考えておりまして、今年度から2か年をかけて、管理職も含めて、2,000人全員に改めて接遇の基本から学んでもらう「区民ファースト実現研修」を実施いたします。

 また、新庁舎の大切な役割の一つは、区民のみなさんに防災をはじめとする安心感をお届けすることであると考えております。

 新庁舎は、耐震性能が高く、土日開庁や防災体制の充実により、ほとんど休みなく開かれ、職員が来ておりますので、何かの時には区民や来庁者のみなさん、そして帰宅困難者への対応などを迅速に行うことができるようになります。

 新庁舎は区民のために整備するものでありまして、区民の役に立つ区役所という原点を改めて追求してまいります。

 さらに、新庁舎では区役所という建物のあり方を変えてまいります。

 新庁舎という所は、区民の皆さんが用事のあるとき、手続きをしなければならない時だけ来る建物ではありません。

 新庁舎が建つ地域は、昭和初期まで根津山と呼ばれ、武蔵野丘陵に連なる小高い丘を形成しておりました。グリーン大通りの自然樹とつながる新庁舎10階の屋上庭園「豊島の森」には、当時の武蔵野の面影を現出させ、雑木林や四季の変化を見て感じることができる植物を植えて、ふるさとの自然を感じ、命の大切さを学ぶ体験型・参加型の環境学習の場となるよう整備をいたします。次代を担う子ども達の声を反映させ、学校や親子で自然体験を楽しむことのできる画期的なプログラムをつくり上げてまいります。4階まで続く遊歩道、エコミューゼとともに、ぜひ多くの皆さんに四季折々の風景を楽しみに訪れていただきたいと思っております。

 また、1階の区民ひろばセンターは、区が様々な行事を行い、時には文化活動などを行う区民にも開放される文化発信の拠点となります。1、2階の民間事業者スペースにはおしゃれな食事処等ができることも期待しておりますし、新庁舎が地下鉄の東池袋駅と直結されますので、曜日を問わず、家族やサークル仲間など多くの人が行き交う、文化と賑わい発信の拠点になってくると確信しております。

 【不燃化特区の動向】

 不燃化先行実施地区の東池袋4・5丁目地区に続き、9月末には池袋本町・上池袋地区、長崎・千早などの補助26号・172号線沿道地区及び巣鴨・駒込の補助81号線沿道地区の3地区を不燃化特区として本申請いたしました。

 特区指定は来年4月になる見込みですが、本年度中には3地区を対象にアンケート方式による防災まちづくりに関する地域の意向を調査し、新たなまちづくりのルールづくりを地域の方々と一緒に検討してまいります。

 不燃化特区内の木密地域解消は、新たなまちづくりルールの策定、不燃化特区制度による建替え等の支援策、東京都施行の特定整備路線整備、この3本柱により2020年度までに進めてまいりますが、次にその特定整備路線について申し上げます。

 補助26号、172号線については、10月に「事業及び測量説明会」を3回実施し、約690名の方々にご参加いただきました。

 また、今月実施された補助81号線の説明会では3回で約480名の方々に参加していただいており、みなさんの関心の高さが伺えます。

 説明会では、例えば、借家人の立ち退き交渉は大家が行うのか、商店街に大きな影響があるのではないか、道路だけでなく地域全体の不燃化を進めるべきだなどと、具体的で真剣なご質問やご意見をいただきました。

 これで、豊島区内の特定整備路線である5路線7区間、約6キロメートルの説明会が終了いたしました。延べ10日間にわたる説明会には、全体で2,050名という大変多くの方々にご参加をいただきました。

 今後は、東京都が各計画路線沿道の測量作業を行い、地権者の方々による現場立会いも行われると伺っております。

 区といたしましても、広報としまなどを通じ、不燃化特区や特定整備路線に関して、さらなる情報提供を図るとともに、区職員による相談体制の充実、個別訪問などを実施し、地域のみなさんと共に課題解決に取り組んでまいりたいと考えております。

 【学校改築】

 現在推進する学校改築計画の進捗状況でありますが、平成24年7月に西池袋中学校が竣工し、目白小学校は駆体工事が進行中であります。また、改築が予定されている池袋本町小学校と池袋中学校の小中連携校と池袋第三小学校の基本設計が完了し、10月には、それぞれ地域説明会を無事終了したと報告を聞いております。

 池袋本町地区小中連携校は、小中学校の互いの独立性を担保しつつ、共有できる施設をシェアリングできる一体感のある校舎を目指しております。また、中学校の1万平方メートルの広いグランドには、豊島区では初めての公式のサッカー場を整備します。さらに、校舎の北側には、ソメイヨシノの並木道を整備し、四季を感じられる景観を形成してまいります。災害時に備えて、体育館の冷暖房化、災害用マンホールトイレ、防災井戸、非常用電源装置、太陽光パネルなど充実した防災設備を設置いたします。地域説明会では、緑が多く大変良い計画である、完成が待ち望まれるなど、期待の声が寄せられたとの報告を受けております。

 池袋第三小学校は、狭い敷地を有効に活用し、現在よりも広いグランドを整備するとともに、地域との調和を図り、豊かな緑に囲まれた「森のような学校」を目指します。そこで、校舎の2階に広いテラスを設け、運動会やイベントの際には観覧席として利用できる設計といたしました。また、立教大学の煉瓦を地域色ととらえ、校舎を煉瓦調とし、緑の蔦が壁面を覆うようになります。さらに、既存樹木の慣れ親しんだ緑を継承するとともに、周辺にソメイヨシノを新植します。地域説明会では、学校施設の中で地域が利用できる開放ゾーンに対する関心の声が多く寄せられたと報告を受けております。  これからの学校改築は、21世紀を担う子供たちの教育の場に相応しい教育環境を実現するとともに、地域の特色あるまちづくり、防災の取組みともしっかり連動し、50年、100年先まで見通して計画的に推進してまいります。


»» BACK

«« Go to TOP


〒170-0013 豊島区東池袋1-21-11 オークビル 5F
Copyright© 豊島新聞社 2003-2013
トップページ バックナンバー 豊島区の選挙 紙面で見る
区民の歴史
リンク集 豊島新聞について

豊島新聞綱領

本社事務所
〒170-0013
豊島区東池袋
1-21-11
オークビル5F

豊島新聞は
毎週水曜日
発行です

民の情報紙

株式会社
豊島新聞社

豊島新聞
TEL
3971-0423
FAX
3986-4244
情報・投稿
購読申込み
購読料
3ヶ月2,700円