“ダンス”で女性を救う NPO法人「青い空」の活動
内閣府調査では、配偶者のいる女性の3人に1人が何らかの暴力被害の経験があるとショッキングな報告がなされている。
3月8日(日)は国際女性デー。世界各地で、ダンス“Break The Chain”「鎖を解き放そう」が繰り広げられた。アメリカの劇作家イブ・エンスラーの呼びかけで2011年に始まったこのキャンペーン、名前は“One Billion Rising”「10億人が立ち上がる」。この10億人の由来は、WHOの統計に基づく。現在、世界で3人に1人の女性、つまり10億人の女性がDV(ドメスティックバイオレンス)や性暴力・ハラスメント・ストーカーなど、様々な暴力にさらされている。
この現状を訴え、暴力に終止符を打とうと、日本でも2月14日(土)にダンスで女性への暴力防止を呼びかける活動を続けているNPO法人青い空ー子ども・人権・非暴力―と豊島区主催で、バレンタインダンスイベント「END VIOLENCE~女性への暴力を絶ち切ろう!~」が開催された。
DV防止を「セーフコミュニティとしま」の重点項目の1つにかかげている豊島区だからこそ実現できたイベントといえる。参加者の1人が次のような感想を寄せてくれた。
「私はDVサバイバーで、家を出て4年になりますが今も離婚訴訟をしながら住民票のない避難生活を続けています。
そんな中、“Break The Chain”を知り、世界中の女性が自由に楽しそうにダンスをしている動画を観ていると、暴力にNOと立ち上がる姿勢にエネルギーが沸いてきました。その音楽を聴いているだけで、背筋を伸ばし前を向いて歩けるような気持ちです。実際に参加してみると、ダンスで暴力にNOと意思表示をすることが非常に快感でした。
また私を支配していた夫から離れても、その後の避難生活において、司法や行政、そして世間からの2次被害は数え切れません。夫の支配下におかれていたときの辛さよりも、家を出てからの2次被害の方が遥かに大きな絶望を感じ、ぶつけようのない大きな怒りを覚えます。なので、ダンス自体がよいストレス発散になりました。そして、何より暴力を正しく理解している仲間がいる、暴力を正しく理解する人がふえていく、という人とのつながりを感じることも心強かったです」。
尚、ダンスの動画は、You Tube で公開。「エンドバイオレンス ブレイクザチェーン」で検索して是非ご覧頂きたい。
(NPO法人 青い空―子ども・人権・非暴力―浜千加子)
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