「雑司が谷未来遺産のお手本」 注目集める池袋本町四面塔尊
「雑司が谷未来遺産とは100年後の子供たちに地域の歴史・文化を愛する活動を残していこうというもの、四面塔尊を守る300年続くこの皆さんの活動こそ、まさに未来遺産のお手本です」(近江住職)
290年の昔から池袋の安泰と発展に厚い信仰を集める池袋東口駅前公園の一角、第一イン池袋ホテル前にある池袋四面塔尊。辻斬り被害者の霊を供養するというその成り立ちからすっかり池袋のパワースポットとして知れわたり、先の池袋東口の事故のときもネットで紹介されるほど。また日本ユネスコの雑司が谷地区の未来遺産登録があったことからこの四面塔の歴史・文化もその対象となりますます注目を集めている。
9月2日午後2時から地元奉賛会(服部洋司会長)の皆さんによって地域の安全祈願をかねた法要が行われた。
池袋東口美観商店会の西武、パルコ、ISP、ビックカメラ、東京信用金庫、巣鴨信用金庫、JR池袋駅、また地元の関係者ら多数が集まり、雑司が谷・法明寺の近江正典住職のもと、厳かに営まれた。
服部会長は「この歴史ある四面塔尊が、もっともっと地元の人や来街者に愛され、親しまれるように盛り上げていきたい」とあいさつ。
法要後、すっかり恒例となった近江住職から法話。「いま『おたがいさま』という心がなくなってきつつある。すべてのものに、それぞれの役割があり、お互いが支えあって生きている。たとえ目に見えなくとも、それぞれが大切な役目を持っていることを知れば、おのずとすべてにやさしい世の中が実現できるでしょう。お互いさまは、相手のためであり、自分のためでもあるのです」と、香木のセンダンとナンゲンソウの関係をあげて諭した。
四面塔尊奉賛会では東日本大震災を機に社横に安全安心への思いを言葉として表す掲示板「心のともしび」を設置するとともに、毎月12日の縁日を復活させるなどしている。またそばで営業するパルコでは毎月第1月曜日に供養と清掃を欠かさないでいる。
【池袋四面塔尊奉賛会】名誉会長=宮田和昌、会長=服部洋司、世話人=大熊良幸、津島徳男、清水泰子、石井浄丈、菅澤省吾
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