2016年10月

第3139号 2016年10月05日号


雑司が谷 鬼子母神堂重文指定
 報告会に500人超参加で祝う


 今年7月、新たに国有形重要文化財として指定され、豊島区を代表する区民財産としてあらためて注目されている雑司ヶ谷鬼子母神堂。9月26日、鬼子母神堂を管理する法明寺主催で「雑司ヶ谷鬼子母神堂重要文化財指定報告会」が池袋西口のホテルメトロポリタンで日蓮宗の重鎮はじめ地元からは小池都知事、高野区長、都議・区議、各種団体など500人を超える関係者を集めて盛大に行われた。区内の重文指定は建造物では自由学園明日館に次いで2件目となり、有形民俗文化財である「豊島長崎の富士塚」を含めれば3件目となる。

 三田教育長から重文指定までの経過報告などのあと、日蓮宗管長の内野日総猊下、小池都知事、高野区長、小林順光日蓮宗宗務総長、永村眞日本女子大名誉教授、武見敬三衆議、若狭勝衆議らのお祝いのあいさつをうけて、近江正典法明寺住職から「お集りの皆様にあらためて感謝申し上げます。一昨年は雑司ヶ谷が日本ユネスコの未来遺産に、また昨年はお会式が豊島区の文化財に、これらの後押しがあったから今回の重文指定につながったものと感謝いたします。とくに40年にわたりお会式をご後援いただいております豊島区観光協会の皆様にはこの場であらためて感謝申し上げます。今年は鬼子母神堂が開堂して350年にあたり喜びもひとしおです。今後とも、地域を代表する文化財として、鬼子母神様を守りいたしてまいりたい」と感謝のあいさつがあった。

 ステージで関係者による3樽鏡割りはお祝いの雰囲気を盛り上げた。

 鬼子母神堂は鬼子母神像を祀る堂で、江戸時代を通じて安産などの信仰により庶民の崇敬を集め、現在でも多くの参詣者を集めている。また、毎年地域の人々の手によって「御会式」が開催されるなど、地域コミュニティの拠点ともなっている。

 鬼子母神堂は、本殿の前面に相の間を介して拝殿が接続している、いわゆる権現造と呼ばれる複合建築である。本殿は寛文4年(1664)に広島藩主浅野光晟(あさのみつあきら)の正室、自昌院(じしょういん)の寄進により建立され、細部に安芸地方の社寺建築の特徴を示している。拝殿は元禄13年(1700)の建立で、装飾性豊かで正面一間を吹き放しとするなど、近世寺社建築らしい華やかな礼拝空間が創出されている。


»» BACK

«« Go to TOP


トップページ バックナンバー 豊島区の選挙 紙面で見る
区民の歴史
リンク集 豊島新聞について

豊島新聞綱領

本社事務所
〒170-0013
豊島区東池袋
1-21-11
オークビル5F

豊島新聞は
毎週水曜日
発行です

民の情報紙

株式会社
豊島新聞社

豊島新聞
TEL
3971-0423
FAX
3986-4244
情報・投稿
購読申込み
購読料
3ヶ月2,700円