2017年4月

第3162号 2017年4月12日号


来月は西口まちかど回遊美術館
 池袋エチカで女性画家紹介中


 池袋周辺を中心に毎年開催されているアートイベント「新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館」。かつて「池袋モンパルナス」と呼ばれた芸術の街を、よみがえらせ、継承していこうという想いで始まり、今年も5月18日から5月31日まで、多彩な催しが企画されているが、池袋西口のEchika池袋ギャラリーでは、一足先に、関連企画として、池袋モンパルナスゆかりの女性画家を紹介する展示が行われている。  4月27日まで「池袋モンパルナスの女性画家~西村喜久子と峰村リツ子~」展が開催されている。主催はとしま未来文化財団。

 今回取り上げたのは、女性油絵画家の草分け的存在である西村喜久子と峰村リツ子。女性が画家として生きていくことが非常に困難だった時代に、強い自立心をもって絵を描き続けた。戦後も長い画業を通じて自由な表現を追求し続けた彼女たちの絵は、時代を経ても、池袋モンパルナスの力強く明るい時代を体現していると言われている。

 1930年代、豊島区西部の旧長崎町を中心に、芸術家を志す若者向けのアトリエ付き貸家が建ちならびアトリエ村と呼ばれた。彼らは切磋琢磨しながら貧しさの中で創作に打ち込み、また、夜になれば池袋の街にくり出し、自由でモダニズムに溢れた雰囲気のもと、芸術論や未来の夢を語り合うなど、様々な交流を繰り広げた。そうした光景を、詩人の小熊秀雄は、フランスのパリ南部に位置し、芸術の中心でもあったモンパルナスの名をとって「池袋モンパルナス」と称した。


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