2017年4月

第3163号 2017年4月19日号


城北大空襲忘れまじ
 4・13根津山小さな追悼会


 城北大空襲の犠牲者を悼み平和を祈る集い「4・13根津山小さな追悼会」が4月13日午後2時から3時、南池袋公園東側の「豊島区空襲犠牲者哀悼の碑」前で開催された。

 城北大空襲は、昭和20年4月13日深夜から翌14日未明に東京城北部一帯を襲った空襲。豊島区で死者778人、全焼家屋34,000戸、被災者161,661人(当時の区の人口の7割)もの被害をもたらした。池袋東口グリーン大通り周辺は当時「根津山」と呼ばれ、その一角(現・南池袋公園)には大勢の犠牲者がトラックで運ばれ、仮埋葬されたという。

 「4・13根津山小さな追悼会」は、そうした名も知れずに葬られた人々への鎮魂と平和への祈りをささげようと、城北大空襲50周年となる平成7年に地元の方々の尽力により発足。毎年4月13日に追悼会を開催しており、今年で23回目を迎える。式次第は、開会のことば・ごあいさつ・黙祷・鎮魂のことば・朗読(ききみみずくの会)・斉唱・閉会のことば、献花という流れ。ことばやあいさつには、哀悼の意と平和への深く熱い思いが込められている。

 この日は、桜吹雪の舞う晴天の中、100名以上の人々が集い空襲の犠牲者を追悼した。ききみみずくの会の方による朗読は、空襲当日の被災体験をつづった日記の読み聞かせで、戦禍から逃れる様子や心情など、当時の様子をありありと思い浮かべることができるほどの臨場感があった。

 実行委員の髙橋さん(82歳)は、「天気に恵まれ、100名を超える方々とこの日に追悼できることを嬉しく思っています。この会がいつまでも続いていくように、多くの方に参加いただき、追悼の思いが次の世代にもつながっていくことを願っています」と話した。

 今後、追悼会に参加した被災者の体験談をまとめた証言集第三集を発行する予定。被災者の高齢化が進む中、貴重な資料として戦争の悲惨さを後世に残し続けていく。


»» BACK

«« Go to TOP


トップページ バックナンバー 豊島区の選挙 紙面で見る
区民の歴史
リンク集 豊島新聞について

豊島新聞綱領

本社事務所
〒170-0013
豊島区東池袋
1-21-11
オークビル5F

豊島新聞は
毎週水曜日
発行です

民の情報紙

株式会社
豊島新聞社

豊島新聞
TEL
3971-0423
FAX
3986-4244
情報・投稿
購読申込み
購読料
3ヶ月2,700円