豊島の民意は鈴木(自民)、太田(公明) 自民の地力が立民も抑える 希望・若狭氏は失速落選
2017衆議院選挙は自民党の圧勝で終わった。安倍総理による大義なき解散総選挙、小池希望の党の立ち上げから、民進の突然の解党的合流、排除、立民へと続き、勝ちと生き残りをかけたなりふり構わぬ思惑が入り乱れて、なかば政策そっちのけの風頼みの選挙ドラマが繰り広げられたが、反自民の受け皿となった感のある立民の躍進が結果、野党の票を分散させて自民圧勝をアシストしたようになった。もっともそれもこれも小池希望の一人相撲からである。
豊島区は今回から新選挙区となり、ほぼ山手線を境に練馬、中野、新宿を含む新10区と北区と一緒の新12区に豊島区2分という今までにない奇妙な雰囲気の選挙になった。とくに10区は自民、希望、立民がそろう今回の衆院選の縮図のような選挙戦。小池代表の牙城ともいわれ全国から注目の集まるところとなった。
自民の比例区から鞍替えした鈴木隼人氏が立民の新人、鈴木庸介氏に約2万票、高野区長はじめ区内の主要団体がこぞって推した小池代表側近の希望の前職、若狭勝氏に約3万5千票の差をつけて、9万1千票で堂々の当選、スタートの遅れや知名度のなさをものともせず自民党の地力を見せつけた勝利だった。
12区は公明の重鎮、太田昭宏氏に共産の前職、池内沙織氏が挑むという各国政政党の思惑がはっきりとした戦い。野党共闘の形になったこととなり太田陣営にも危機感もあったが、太田氏は11万票余、池内氏に約3万票の差をつけて勝利した。今回から新たに12区となった駒込、巣鴨、北大塚、上池、池袋本町の人からは「選択肢の少ない臨場感のない選挙」との声もあった。
投開票の22日夜、池袋西口の自民・鈴木(隼人)、希望・若狭の事務所はたくさんの支持者とマスコミがスタンバイ。投票締め切りの午後8時すぎ、出口調査が報道されると、明暗がくっきり。若狭陣営はため息、鈴木陣営は大きな歓声。そのあと支援者たちはテレビの選挙報道を見守ったが、深夜までため息、歓声の明暗のままだった。この状況に若狭陣営は11時前にとりあえず集まった支援者らを帰し若狭氏本人は深夜12時前に姿を見せて落選の弁を語った。
鈴木陣営は終始明るい雰囲気の中、NHKの当確報道を待った。他局で当確が出てから約1時間、日付けがかわる少し前、当確があり、本人が隼人コールのなか事務所入り。夫人とともに支援者から熱い祝福をうけた。選挙を仕切った堀宏道自民党豊島区総支部長、自民区議のボルテージが上がったのは言うまでもない。選挙後、欧州出張の希望代表の小池都知事に代わりテレビにでずっぱりの若狭氏のこの後と豊島区議会が気になる。
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