要小安全マップ作り 街歩きで危険な場所探し
豊島区立要小学校で12月2日と、5日の二日間、安全マップ作りの授業が行われた。安心して暮らせる地域を広げ、次世代につなげることをミッションに掲げているNPO法人ささえ手代表田中美和子氏が指導にあたった。
地域安全マップとは、犯罪機会論を教育に応用させたもので、社会学博士の小宮信夫立正大学教授が考案したもの。
犯罪機会論は犯罪を起こしやすい条件(機会)に着目し、そこから犯罪防止策を考える理論で「個人」には注目しないという点が犯罪の動機に注目する犯罪原因論との大きな違いとなっている。犯罪が起こりやすり場所を見分けられるようになると、危険な場所を回避したり、最大限の注意を払ったりすることができるようになる。子どもたちの危機回避能力を高めるために、小学校の授業で取り入れている学校も増えてきている。
まず、授業形式で子どもたちに危険な場所のキーワードを伝える。次にキーワードをもとに危険な場所と安全な場所を探しに、実際にまちあるきをする。要小学校の特徴は、地域の方々も協力してこの授業に取り組んでいる点。まちあるきのときには要町2丁目の和田町会長の呼びかけで、町会の方々も子どもたちと一緒に歩く。そして、マップにまとめ上げた後の発表会には町会の方々も呼ばれ、子どもたちの気づきを共有する。
これを受けて、落書きを消したり、植え込みが高くて危険といわれた場所の手入れをしたり、実際に安全な地域になるような動きをしていく。
今回は地元の辻区議会議員も参加し、子どもたちの安全を学校と地域とで守ろうとする本気の姿勢を感じることができた。こうした地道な取り組みが広がることで、安心して暮らせる地域づくりにつながることと期待している。
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