コロナで静かな都知事選 過去最多の22人が立候補
任期満了にともなう東京都知事選挙が6月18日告示され、過去最多となる22人が立候補した。小池都政への評価や新型コロナウイルス対策などを争点に7月5日の投票日に向けて選挙戦が繰り広げられている。
選挙戦がスタートして約一週間ほどたって、100年に一度の国難ともいわれる新型コロナ感染の収束が見えないなか、各陣営は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に配慮した選挙戦を展開している。
注目候補は現職の小池百合子氏(67)、れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)、元日弁連会長の宇都宮健児氏(73)、元熊本県副知事の小野泰輔氏(46)、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)の5氏。
小池百合子氏は前回の熱狂的だった街頭演説をひかえて、いまのところ公式ホームページを使ったリモート選挙戦に徹底している。圧倒的優位と思われるが、これまでは敵を想定した選挙戦で勝ち抜いてきただけに、今回はコロナ対策や東京五輪という争点としてはややもすると盛り上がりに欠けるうえ、自民候補もいない、守勢の選挙戦で真価が問われる。
山本太郎氏は、告示3日前の立候補表明で、出遅れ感は否めない、このところ存在感に乏しかったが、得意の街頭演説とネット戦で、庶民目線を訴えて若者の支持を広げている。
宇都宮氏は、都知事選出馬は3度目で、票の実績もある。野党統一候補にはならなかったが、立憲民主や共産、社民の支援を受けて、これまで活動をともにしてきた支持者らとともに選挙戦にあたっている。
小野氏は、主要政党が独自候補者を擁立できない情勢が強まるなか、一石を投ずる意味での立候補。行政経験を踏まえ、「コロナに勝てる都知事、誰なのか」と訴えている。
立花氏は、実業家の堀江貴文氏を押し出した三連のユニークなポスター掲示で注目。「いき過ぎたコロナ自粛に反対するために立候補を決めた」と語っている。
このところ混乱混迷が続く国内外だが、トップの姿勢や判断がこれほど注目されることはなかった。あふれる情報に流されず、明日の東京を託せる信頼できる候補に大切な一票を投じていただきたい。選挙選終盤には毎回必ず結果を左右する発言や動きがあるが、今回はどうだろう。
»» BACK
|