憲法改悪の動きが強まっていますが、5月19日(水)、早稲田大学教授の水島朝穂さんを講師に迎え、憲法を考える講演会が開かれました(区職労主催:現業評議会後援)。
講演では、5月3日の読売新聞に大々的に掲載された「読売改憲試案」について、三つの大きなまちがいを指摘。「憲法とは、権力の暴走をチエックするために、国に守らせるものなのに、国民に遵守義務を課している」「自衛のための軍隊を提案。しかも、大量破壊兵器を持ち込ませないというトメをはずし、非核三原則を二原則化してしまっている」「プライバシーや家族のあり方についてなど、さまざまな規定を盛り込んでいるが、憲法のコンビニ化と呼ぶべきもの。環境権が公害規制運動のなかで、憲法13条の幸福追求権から構想されたように、国民は抽象的な憲法の条文を想像力を働かせて生かしてきた」と批判されました。
「占領軍の押しつけ憲法」という議論についても、旧憲法をつくる前の明治10年代、そして終戦直後、民衆による憲法草案は沢山あった。現憲法はその流れを取り入れてつくられたもので、押しつけ憲法というのは表面的な見方だ、と明快に断ち、国民の運動が戦争の抑止力になっている、と私たちを励ましてくださいました。
50名近くの参加者は、新聞の一面トップのつくられ方から、沖縄読谷村で役場を米軍基地の中につくった話まで、息つく暇もない展開に魅了されました。
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