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「ブラック企業」と「働きがい」について考える
~ 労働組合の意義と役割 ~
(青年部ニュース2013年8月20日号より)
 いま、働いている人の36.2%がアルバイトなどの非正規雇用労働者です(総務省「労働力調査」)。しかも、がんばって正社員になれたら安泰かといえば、そんなことはありません。
 最近話題となっている「ブラック企業」の実態から、労働組合の役割とは何か、考えてみましょう。
 「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」(2013年7月26日『【過労死の国・日本 ― 労組の存在意義】MSN産経ニュース』より)
 この文面は、居酒屋チェーン「ワタミフードサービス」に新入社員として就職し、2ヶ月半後に過労自殺をした当時26歳の女性が生前、手帳に書き残した文面です。
 7月26日付『MSN産経ニュース』によると、この女性は、ほとんど研修もないまま店舗に配属され、午後3時に出勤し、平日は午前3時、週末は午前5時の閉店後も働き、さらに与えられた社宅が店から遠く、帰るために始発電車まで待機せざるを得なかったそうです。さらに、ボランティア研修や早朝研修が組み込まれ、休日に心身を休める暇もなく、調理マニュアルに加えて経営理念集も暗記せねばならず、リポートの提出まで課せられていたといいます。

 また、急成長を続けている「ユニクロ」は、新卒採用者のうち、3年以内に辞める人が、直近4カ年の平均で46.2%にものぼり、「日曜日は毎週徹夜でしたね。店を閉めてから、朝までレイアウトの作業計画を作っていました」と社員が証言(2013年3月9日号『週刊東洋経済』)、離職率の高さの理由が、過酷すぎる労働環境にあることは、容易に想像されます。

 このように、若者を使い捨てるような働かせ方をする企業は「ブラック企業」と呼ばれています。
 私たち豊島区職員も働いていく上で、精神的・肉体的につらいこと、我慢しなければならないことは、多々あるでしょう。しかし、ブラック企業のように、仕事と寝ることしかできない、ヒドイところでは寝る時間も削られるような働かせ方を強いられては、「働きがい」、「生きがい」を感じることはできません。
 豊島区役所のなかでも、過酷な長時間過密労働を強いられている職場もあり、その改善は急務です。人減らしが限界まですすめられている豊島区では、“パワハラ”“病休”“過重労働”にいつ誰が襲われてもおかしくない状況にあります。
 私たち豊島区職労は、区側と敵対することが目的ではなく、いい豊島区、いい職場環境をつくるために活動しています。もし、豊島区の職場が「ブラック企業」のような職場になってしまったら・・・。そうなる前に、「これはおかしいぞ」と感じることがあったら組合に声を寄せてください。
 誰もが安心して働き続ける職場を作るため、働くみんなの権利を守るため、また、「納涼船」のように楽しく交流して仲間を増やしていきましょう。
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