悪質な客引きなくせ 繁華街対策意見交換会
客引は犯罪です――。全国初の「居酒屋等の店舗に対する客の立ち入らせ行為」の禁止を盛り込んだ独自条例「豊島区客引き等の行為の防止に関する条例」を施行にあわせて、区内繁華街で豊島区繁華街警備隊のパトロールがはじまって2か月余。6月15日、池袋東西の環境浄化団体や商店街、町会、観光協会、防犯協会それに区、警備会社などの関係者で繁華街対策意見交換会が開かれた。
高野区長が進行役となり、現在の警備状況や街の様子、それぞれの立場からの要望などが出席者から述べられ、今後の方針等が区側から説明された。
警備隊のパトロールのおかげで客引きは少なくなったとしながらも、悪質な客引きは依然として横行しているとして、「警備隊の時間延長」「人員の増強」「警察との連携強化」などさらなる対策の強化が要望された。他店の前に立ち、「いま店内満員なので姉妹店にご案内します」または宴会の予約客に「会場が変わりました」といって全く違う店に誘導する悪質客引の例も出されていた。パトロールの警備員に手を出す例もあり、初の逮捕者もでている。
高野区長は「安全安心な街づくりはすべての基本。来街者、区民のためにも繁華街対策にしっかりと力を入れてゆきます」と話していた。
区は今後客引をしない環境の構築のため環境浄化推進協議会をつくり、客引きを利用しないことを確約した店舗を、環境浄化推進店舗として認定し、区民に広くアピールすることで、そのお店の売り上げアップにつながるような環境をつくりたいとしている。
豊島区繁華街警備隊は、土日・祝日を除く毎日、客引きが多くでる時間帯(午後4時30分から10時まで)を中心として、池袋駅西口、東口、巣鴨駅、大塚駅の繁華街をパトロールし、客引き行為をしている者に対して指導するとともに、客引き行為撲滅のための啓発活動を実施。隊員は、警備会社の幹部職員、柔道、剣道の有段者や学生時代にスポーツの経験を有し、精神的にもタフさと粘り強さを兼ね備えた身体屈強なメンバーで構成されている。区の条例は、客引きをした者に過料5万円を科すのみではなく、客引きを利用した店舗にも罰則を科すことを義務付けた条例となっている。
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