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2007年6月

第2727号 2007年6月27日号  
地域安全の活動拠点
            向原地域安全センター協議会
 東池袋・向原空き交番が4月から向原地域安全センターと名称を変更し、地元の町会、商店会、地域の小・中学校PTA等が参加した協議会によって、地域の安全を目指して活動する拠点となることになった。都内・警視庁管内では今年度から5箇所の地域安全センターが設立されたが、最も早く協議会ができ、6月23日から開設・運用の運びとなり、同日午前、「向原地域安全センター協議会設立記念パレード」が行なわれた。
 協議会の構成メンバーは、巣鴨防犯協会、東池袋南大塚仲町会、東池袋4丁目南町会、大塚駅南町会、東池袋中部町会、東池袋サンシャイン町会、東池袋5丁目東町会、東池袋5丁目本町会、新大塚通り商店会、西巣鴨中学校PTA(正者一宏会長)、朋有小学校PTA(野田典義会長)の7町会、1商店会、2PTAである。
 式典は、午前9時45分から始まり、高野之夫豊島区長、吉村辰明区議会議長、八木沼今朝蔵東京都青少年・治安対策本部治安担当部長、鈴木正美巣鴨防犯協会会長、小林仁JR東日本(株)大塚駅駅長の挨拶があり、警視庁のマスコット・ピーポ君を先頭にパレードが始まり、約40分かけて朋有小学校(鈴木憲康校長)まで行進した。
 向原地域安全センター協議会の高橋弘明会長(東池袋南大塚仲町会長)は「住民が力を合わせ、近隣の理解を得、防犯に取り組んでいくことを決意し、この地域の防犯活動が盛り上がり、東京都のモデル地区の指定となりました。一粒万倍との言葉のように小さな輪が大きな輪となり住みよい豊島、安心・安全の町豊島区を目指します」と挨拶した。
 また。巣鴨防犯協会の鈴木正美会長は「大塚地区が東京都の防犯モデル地区に指定された施策の一環として、北口のピンク街に防犯カメラの設置に向けて運動を進めたい。東京都は来年度に向け、6月より概算要求が始まります。それに向けた運動に早急に取り組みたい」と語った。
 また、協議会顧問を務める竹下ひろみ区議は「平成18年6月、都内121箇所の交番が整理統合される案が発表され、その中に向原交番が入っていた。危機を感じた朋有小学校の父母は、勉強会を行い、通学児童のいる町会に呼びかけ空き交番を廃止しない要請をした。父母と協同でここまで辿り着き、子供たちの安全が確保でき責任の一端を果たせました」と語った。
 警視庁は、要望を受け、空き交番を地元警察と地域住民による新しいシステム(=協議会)のもとに安心・安全な街づくり機能を有するセンターをつくった。
 朋有小学校までパレードを行なったあと、同校校庭では交通安全教室が開かれ,数多くの子ども達と父母が参加した。また、警察犬の「服従訓練」「銃器捜索訓練」を見学し、警察官の日頃の訓練を垣間見た。子供達はピーポ君と記念写真を撮り良い想い出ができた。
 JR大塚駅周辺は、東京都防犯モデル地区に指定されたことにより、防犯モデル地区として、関係団体が連携し地域の防犯パトロールの強化を推進し、安全・安心な街づくりを行なっていくことになる。
第2726号 2007年6月20日号  
効果あり、増設に期待
      池袋警察 防犯カメラアンケート
 池袋警察署(田中保署長)は6月1日、3月下旬に池袋東口に設置した防犯カメラの設置の効果について発表した。
 平成16年月24日から池袋西口地区に街頭防犯カメラ20台が設置された。更に、平成18年2月15日から集中運用センターが開設され、24時間体制でシステムが集中運用されたことにより、防犯抑止に多大の成果が得られている。
 特に、集中運用後、運用センターから関連情報として、5月末現在、不審者・酔っ払い・交通関係・けんかなど121件(平成18年中は171件)の情報提供を受け、うち仮睡者狙い・置き引き・器物損壊・暴行障害等10件を現行犯逮捕した。
 今年に入り新たに池袋西口地区に8ヶ所、東口地区に7ヶ所設置し3月20日から運用を開始している。
 アンケート調査は、5月13日〜5月25日に東池袋東和町会及びサンシャイン60階通り商店会の協力を得て行なった。
 調査母数は100で、男女別,年代別数は、10代4人(男性1、女性3)、20代6人(M2、W4)、30代9人(M6、W3)、40代7人(M6、W1)、50代32人( M12、W20)、60代以上42人(M37、W5)である。
 防犯カメラが設置されていることを知っていたとの回答は46%。防犯カメラの効果は、96%の人が効果ありと回答している。又、防犯カメラを設置して良かったは97%、防犯カメラをもっと多くの場所に増設して欲しいとの回答は97%と高い回答を示している。池袋の盛り場地区としてほぼ100%に近い数値を示し、防犯カメラの増設等に期待していることが窺える。
 池袋警察所管内では、認知件数が21・7%の減少、路上件数は27・0%の減少を示し防犯カメラの抑止効果が顕著である。
 池袋東口では、認知件数は40・2%、路上件数は48・8%と大幅に減少している。
 担当者は「地域の方々と連携を取りながら、総てを機械に頼ることなく豊島区民50万の瞳を輝かせより良い池袋をつくりたい。」と語った。
第2725号 2007年6月13日号  
 第1回ものづくりメッセ
         6月下旬に参加企業募集 来年3月開催
来年3月20日(木・祝)から22日(土)までの3日間、サンシャインシティ展示場ホールB(文化会館4階)で開催される『第1回としま ものづくりメッセ』の実行委員会が発足し、6月8日に生活産業プラザで初会合が開かれた。
 ものづくりメッセは、区内ものづくり産業を一堂に配し、区内産業の現状を伝え、産業とまちの融和による商工住のバランスのとれたまちづくりへの一助とすること、また、中小企業の人材育成、人材確保の観点から開催するもので、主催は、豊島区、(社)豊島区産業協会、東京商工会議所豊島支部、(社)豊島法人会、豊島区観光協会、豊島区印刷関連産業団体協議会などで組織する、としまものづくりメッセ実行委員会。
 区は、H16年3月に策定した『豊島区産業振興計画』の方針の一つに、「いきいき産業都市の形成」を掲げ、企業活力を促す機会や場の確保をあげている。しかし、区内での事業所、従業員数の減少が見られ、地域経済や若者の就労意識等への影響が懸念される。この『としま ものづくりメッセ』の開催を起爆剤に、区民の区内産業への理解と産業側の積極的な情報発信を行い、ひいては都市型新産業立地を推進し、商工住のバランスのとれたまち豊島区を目指したいとしている。
 同実行委員会委員長の高野之夫豊島区長は「ものづくりは人間の知恵である。豊島区初のものづくりメッセは、区内産業の総合的な大きな力を発信する場である。各団体が協力し合い、本年度の最大の事業として成功させましょう」とあいさつした。
 なお、参加企業の募集要綱の発表並びに参加受付開始は6月下旬を予定している。
第2724号 2007年6月6日号  
党派を超えての人脈
            吉村辰明新議長に聞く
 5月28日(月)、豊島区区議会の議長・副議長そして監査委員と、常任特別委員会の委員長、各委員の顔ぶれが決まった。
 議会の会派勢力が自民10、民主・区民9、公明8という拮抗した勢力関係で、議長・委員長などの顔ぶれにどんな関係が生まれるかと注目されていたが、ほぼ順当なところに落ち着いた。
 新議長に選ばれた吉村辰明(自民)氏は、若い日に私立東亜学園に体育科の教師として勤務し、野球部を率いて甲子園出場(61・62年夏)の経験があるという異色の経歴の持ち主である。平成7年から今期で4期め。人となりは明朗闊達、ざっくばらんな人柄は党派を越えての人脈となり、早くから議長候補に擬せられるなど、下馬評どおりの人間となった。
 その吉村新議長に、新区議会に臨むところを聞いた。(別項に、就任挨拶)
△議長ご就任、おめでとうございます。さて、新議会、今までと違って各党の議席数も接近していますか。
  「特に問題はないでしょう。それぞれ党派は違っても、区民のための区政ということで目的は同じわけですし、それに今までも、どの党派の人たちともよく話しあってきていますし……。裏おもてなく、誠心誠意であたってゆきます」
△そういう新議長の人柄は、大いに評価されているようですが。
  「若い日の教員経験で学ぶところが大いにあったと思います。それに、小学生のころから家に帰るとすぐ、米を持ってお客さまに配達ということで(家は米屋で、当時は米は配給、配達は日課の仕事だった)いろいろ勉強してきました。配達は勝手口から入る。玄関から入るのと違って、人間のすがたが露(あらわ)に見えるものなんです」
△教員時代というと、東亜学園で野球部を率いて甲子園に出ていますが
  「学校が新しいグランドを購入するという話が持ち上がって、野球部をということになり、校長に言われて私が部を持つことになったのです。野球は好きだが、部員としての経験が何もない。一から勉強です。埼玉県の高校「野球の強豪校」に、部員を連れて合宿というのもやりました。ありとあらゆることを学びとろうと一生懸命でした。何も知らない私が、部員にバカにされないための力をきちんとつけなければならない。その過程でごまかしはきかないこと、誠心誠意が結局人の信頼をかちとることを身につけたといえます」
 △61、62年の夏? 
  「62年のときはベスト4までいったんです。エースは川島。広島カープに入団しました。私が区議に初当選したときの区の教育長がこのエース川島の叔父さんということでお世話になりました。この経験で、私は目標に向かって人心を集めていくことの大切さを学んだと言えます」
△それを、議会運営に生かす、ということでしょうが、区議会運営にどんな抱負を?
  「区からの提案を受けてから対応するというのでなく、区とともに考える区に提案も積極的にしていく。あたりまえのことで、今までもそうしてきたわけですが、それをきちっとやっていく、ということです。
△区との二輪だて、ということで?
  「そうです。そのために自民党のことで言えば、定例の勉強会を毎月きちんと開く。区の課題について前もって勉強し、問題点を煮つめ、積極的に対案も考えていくということです」
△議長に個々の案件を聞くのは適切ではないと思いますが、例えば新庁舎のこと、区長構想のLRT(低床式電車)のことなどもありますが。
  「私だけの考えですが、例えばLRT。西口の方には今いち反応がない。東口の駅前だけのこととしてとらえられているようです。西口と東口をつなぐ動脈、というような形になれば、全区民的な問題として活発化するでしょう。このような考え方をぶつけあうのもいいのでは、と思います」
△当面する課題としてどんなことを考えていますか?
  「今も言いましたが、西とか東とかという区分は地域を小さく固めてしまうようです。大塚も、南と北という分け方を、駅に通路ができることを機会に一掃したい。幸い地域の方々にもそういう気運がでてきています。大塚の阿波踊りも、現在の北口広場を活用してここから南へ持っていくようにすると、一体化していくでしょう。東京駅も、丸の内口、八重洲口のように言ってます。池袋も大塚も、東、西とか、南や北という呼称をやめることが第一歩だと、私はいつも訴えています。区の活性化はここから始まっていくでしょう」
△それも人心収攬(しゅうらん)の一つですか。
  「目標に向かって、心を合わせていく。新しい地下鉄も通ることになって、かえって池袋の地盤沈下が問題になってます。テーマごとに、自民党と区だけではなく、専門家を交え、地元の意見も吸い上げて、みんなの期待する豊島区像をつくり上げていくことが、今もっとも求められているのではないか、と思います。そのための『全力投球』を私は、私に誓ってます」