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第2743号 2007年10月31日号  
不登校・ひきこもり
       池袋保健所 援助団体の活動紹介
 「不登校・ひきこもり」の相談、解決に取り組む3つの援助団体の活動紹介、情報発信を目的として10月22日、池袋保健所(永井恵所長、東池袋1−20−9)講堂でシンポジウム「不登校・ひきこもり 解決を目指すグループの活動」が開催され、「不登校・ひきこもり」に悩む当事者、関係者ら約30名が参加した。
 「ひきこもり」とは、6か月以上自宅にひきこもって社会参加(就学、就労しているか、家族以外に親密な対人関係がある状態を指す)しない状態が持続していることをいう。人間関係が複雑化し、ストレスの多い現代社会において、様々な要因から「不登校・ひきこもり」となり、対象も青少年から壮年世代まで幅広く長期にわたっている。理由は、うつ病、統合失調症などの病気によるものや理由がはっきりしない場合もあり、対処方法はケースバイケースである。何より誤った理解が問題をより深刻化させる。保健所に相談があっても、原因が病気にあれば、医療機関等へつなげられるが、はっきりしない場合は本人の同意なしでは対応は難しい。
 現在、「不登校・ひきこもり」問題に関して、各活動グループは当事者や家族の悩みに応え、社会の間違った理解、偏見を正すため、地道な活動を行うなど実績がある。保健所では、こうしたグループのリスト化とネットワーク化を図り、積極的にPRを進め「不登校・ひきこもり」問題の解決を側面で支援していきたい考え。
 「不登校・ひきこもり研究所」代表の天野 敬子氏は、パワーポイントで会の運営体制、活動内容について紹介。全国や区の不登校の状況を簡単に説明した。天野さんは「家庭であまり抱えこまないように、地域の中に居場所をつくることが大切」と語り、西巣鴨にある「ぽれぽれ倶楽部(大正さろん)」での活動を写真等で紹介した。
 また、「子どもの会」代表の石川 泰氏は「豊島区に愛着があり、こうしたひきこもりや不登校といった問題で悩む人々に、ちょっと寄り添う団体が出来ていることは感慨無量であり、これからも行政と民間が連携して問題解決に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。
第2742号 2007年10月17日号  
防災サミットin箕輪
       12自治体ネットワーク 首長ら揃い共同宣言
 豊島区と「非常災害時における相互応援に関する協定」を締結している11自治体の首長等が参加して11日、長野県箕輪町で「防災サミットin箕輪」が開催された。「防災サミット」は平成14年9月、豊島区が全国にさきがけて実施、17年11月に続き3回目の開催となる。豊島区が核となって、各自治体間のネットワーク化を図り、より良い実践的な相互支援体制の構築が目的。参加自治体は山形県遊佐町・埼玉県秩父市・福島県猪苗代町・岩手県一関市・岐阜県関市・群馬県神流町・新潟県魚沼市・長野県箕輪町・茨城県常陸大宮市・栃木県那須烏山市・豊島区(協定締結順)。
 サミットには1区6市4町の自治体の首長等が一堂に会した。会議は昨年7月に箕輪町を襲った豪雨災害時の取り組み状況等を平澤豊満町長が報告、その後、各首長等で協定の実効性や意義について、意見交換がなされた。
 ホスト役の平澤箕輪町長はこの中で「豊島区を中核として参加自治体がスクラムを組んで防災対策にあたることは大いに意義がある。また防災はもとより多分野でも連携し、それぞれの地域が活性化できれば」と。高野区長は「まさにサミット開催の趣旨は各自治体のトップが一堂に会して顔の見える防災協定とすることだ。今後も一段と連携を強化していきたい」と述べた。
 サミット最後は、参加自治体間の相互支援の意義を再確認し、さらに態勢を強化すること。自治体トップの交流から、住民、事業者同士の交流へと輪を広げ、それぞれの自治体に住む人々の安全・安心な生活の実現をめざすことなどの共同宣言文が発表された。
第2741号 2007年10月10日号  
 鬼子母神 お会式大祭
              16、17、18の3日間
 
16・17・18日は東京3大お会式のひとつ、雑司ヶ谷鬼子母神のお会式大祭が行なわれる。軽快な太鼓のリズムにのって万灯の花飾りがゆれ、練供養に参加する人も見物人も、その場にいるその場にいる人はみな陶酔感にひたってしまう独特な雰囲気に満ちたお祭り繰り広げられる。
 もともとは10月13日が日蓮聖人の忌日で、この連夜(忌日の前夜)に万灯を担ぎ太鼓を打ち鳴らして行列をつくって歩く練供養が行われて(12日池上本門寺、13日杉並堀内妙法寺など)、雑司ヶ谷では13日に法明寺でお会式の法会が営まれ、行列は鬼子母神の縁日(18日)にちなんで16、17、18日の3日間と定められている。
 大祭期間中、講社による万灯練行列が繰り広げられ、16日は地元万灯がそれぞれの町内を練り歩き、鬼子母神堂に参拝する。各講社が集合した練り歩きは,17、18の両日に行われる。
 17日は、御会式連合会主催による地元講社の練供養で、午後7時30分に護国寺近くの鬼子母神出現所に集合して、不忍通り→目白通り→鬼子母神通りの約2キロコースを練り歩く。
 18日は、遠方からやってきた講社も参加するもっとも賑やかな練供養になる。午後7時に池袋駅東口前に集合した講社は、花火の合図でいっせいにスタート。明治通り→目白通り→鬼子母神通りのコースで練り歩く。約2キロの道のりの間に沿道から練供養に加わる人が増えてきて、行列は1キロ以上に及ぶ。
 御会式の練歩きには万灯を掲げ、団扇太鼓をたたく。江戸時代から盛んに行われていたもので、そのころは一晩かけて歩いたりもした。時間がたつと、団扇太鼓の皮がしなり音がよくなるというので「だんだんよく鳴る法華の太鼓」ともいわれた。
 万灯に花がつけられているのは、日蓮上人の臨終の折に、時ならぬ桜の花が満開になったという言い伝えによるもの。御会式のあと、この花をもらうと子どもが病気にかからないと信じられていた
第2740号 2007年10月3日号  
池袋本町「きずなカード」
               ポイントで福祉サービスも
 地域活性化に様々な取り組みを見せている池袋本町のNPO法人街づくりネットワークが、新たな試みとして池袋本町共通ポイントカード「きずなカード」事業を10月1日からスタートした。初日、スタート記念イベントが池袋本町ホール(池袋本町4)で華やかに行われ、関係者と地域の人たち多数が参加した。
 この「きずなカード」は池袋本町の4商店会(池袋本町中央通り商店会、池袋本町通り商店会、ふれあいロード北池、池袋協和会)、おたすけクラブ、地元金融機関(巣鴨信用金庫池袋本町支店、東京シティ信用金庫池袋本町支店、全東栄信用組合下板橋支店)と協力し、従来のスタンプシールを、高齢者ボランティア活動や、地域イベント等と絡め新たなポイントカードとして発行した。
 加盟店(67店舗)での買い物すると100円(税抜き)につき1ポイントが「きずなカード」にたまる。満点(400ポイント)になると加盟店で500円の買い物券「満点カード」として利用可、また、福引、ふれあいまつり、旅行などの地域イベントに参加する際にも利用可。さらにこの地域で病院への送迎や買い物などの高齢者のためのボランティア活動を行なっている「おたすけクラブ」のクーポン券との相互交換もできるようになっている。この福祉サービスは600円で6枚つづりのクーポンを購入して、1枚で10分のサービスを受けることが出来るもので、満点カードでも6毎分のサービスが受けられるようになっている。ボランティアを提供する人もクーポン券5枚で満点カードと交換できるというもの。
 街づくりネットワークの青木正典理事長は、「池袋本町には、観光資源がないが、人との絆、思いやりのある街をPRしていきたい。きずなカードを通して地域の人たちに、思いやりの大切さを再認識していただきたい。4つの商店会が中心となって、地域全体で魅力あるまちをつくっていきたい」と熱い思いを語っていた。

2007年10月