第25回1000字感想

今回はいつもにもまして遅くなってしまいました。その性だけではないんですが今回はメチャクチャ短いです。しかもいつものように自分の作品は棚上げしています。なんだか段々辛口になってきていますが、これは暑さのせいだけではなく、多分私の性格のせいです。私は勝手に思ったことを書いていますので、あまり気になさらずに読んで下さい。

Entry.01『眠け眼』泥人形さん
タイトルは、「ねむけめ」と読むんだろうか?それはいいとしても、ストーリーは解るんだけど、何がいいたいのかよく解らない。これから恐い話になるのか、ただの友人同士の普段の生活なのか一体何でしょ?

Entry.02『聖人と教祖』のぼりん@SSEAさん
洒落での落ちかぁ。なんかこういうのって久ぶりの気がする。だけどこ〜んな奴らは「ほっとけー」

Entry.03『幻 〜self magic〜』加藤 正貴さん
人を好きになるって事は、うわべだけ見てちゃダメだよって事ですかね。

Entry.04『壊れた女』芥川かげろうさん
確かにこの女は壊れてますなぁ。しかしこの杭打ちの呪いは、心理的なものだという説があるけど、この話の通りだとすると、恐い女だ。

Entry.05『檻の中』澁澤 コウさん
余りの絶望から、自分の存在理由さえも無くしてしまうというのは興味深い。でもテーマが暗いなぁ。

Entry.06『女神様のため息』よしよしさん
女神様の独り言という設定での話だからこその面白さはあるけど、中身の意外性は感じなかった。

Entry.07『左右』完崎竜さん
私は教育的な話はあんまり好きじゃないんです。面白くないというわけではないんですが、ここまでストレートに出されると、ちょっと恥ずかしい。

Entry.08『頭が痛い』rksさん
にきびという字が読めませんでした。銀色の突起という事で、角をイメージしましたが、針だとは思わなかった。手には刺さらないのかなんて考えてしまうというのはいけないんでしょうが、恐い話でした。

Entry.09『初恋』柴田 綾乃さん
始めは、アキラというのが男の子だと思ってしまいました。こういう短い話で男性と女性とが不明確になるというのは、私は欠点のひとつだと思います。途中に書いてある詩のような雑文が、主人公の気持ちを表しているとしても、あまり効果的だとは思えませんでした。

Entry.10『夕焼けの廃校。ちょっとした過ち』瀬田 春風さん
なんでもありの夢オチと同じようなラストが、それはちょっとないんじゃないのと思わせてしまいました。やっぱりこういうラストは、反則ですよー。

Entry.11『不安な会話』高橋賢太郎さん
せりふだけで終わってしまうのかと思って心配しました。ラストで女性が不安を子供に植え付けるというのが、理由が解らないから恐いですし、そこが狙いだとは思うんですが、例えばこの女性がどういう人なのかをちょっと書くだけで随分違った作品になると思いました。

Entry.12『美しい世界』雪名 雄太さん
中盤まで話が進むと、ハッキリと無人島に漂着した女性の話だという事は判りますから、ラスト部分の説明は不要だと思えましたが、「…大気へと溶け込んでいた」という表現は、感じが良かったです。生き抜こうという気がないからこその、美しい世界なんでしょうが、それなら何故探検のようなことをしてしまうのかなんていう疑問が残ってしまいました。

Entry.13『虫』古江未衣さん
しかし、白いシーツを埋め尽すような大量の虫をなんの恐れもなく始末してしまうという奥さんは怖いです。ひょっとしたら、虫たちは食卓に出されるのかも知れませんねぇ。

Entry.14『君の街は僕の街』有馬次郎さん
これは可愛い。登場人物?も全ておもちゃというのは面白い。トイストーリーもどきと言ってしまえばそうなんだけど、小説だからこそのラストシーンがいい。ところで、建設大臣は、トミカですか?

Entry.15『フロア』加納 利夫さん
前半部分で情景を表しているのが、まるで論理的な分析をしているようで、ダンスフロアの熱気が伝わってきませんでした。ラスト近くの男女の関係もなんだか、単なるフロアの情景の一部だけのようで、だからどうしたの?と聞きたくなってしまいます。

Entry.16『呪いの部屋』藤丸さん
えぇ!長い髪の毛って、男の体毛だっていうオチですか?しかし。それは・いくらなんでも…ねぇ。

Entry.17『無駄な時間』かわのプーさんさん
ゴキブリくらいやっつけろよ〜。と思ったけど、やっぱり恐いなぁ。なんであんなに恐怖感が湧くんだろう?でも自分の方に飛んで来なかっただけいいんじゃないの?とはいえ、あの伏字(○○○○)がゴキブリじゃなくて違う生物だったり、家族だったりしたら恐い。

Entry.18『平等な国家』ラリッパさん
平等という名の不平等さは、題材としては面白いです。現実に、そういうことってよくある事ですからねぇ。

Entry.19『三郎の記憶』kazunyantaさん
五体満足でない体だからだという事での父の思いだろうが、私も死ぬ前にどんな思いを繰り返すのだろうか。

Entry.20『風の中から』さとう啓介さん
やけに明るい自殺だと思ったら、こういう死なないオチもいいんじゃないだろうか。やっぱり死を扱うのは大事にしたいもんなぁ。

Entry.21『近所の床屋さんにて』やみさきさん
髪の少ない私にはちょっと興味があったが、スキンヘッドのどこがいやなのかが、未だにわからない。みんなスキンだったら、何も頭に植物を乗せる必要なんかないじゃないか、大体重いぞ(笑)しかし髪の毛が抜けるだけの放射線の影響だったのなら、良しとするしかない。

Entry.22『Lonsome Moon』川辻晶美さん
落ちついた感じのラブストーリー。こういうの好きです。でもドラマみたいに作られている感じがしてしまうのは、どうしてだろう。それが悪いというわけじゃないんだけどね。

Entry.23『洪水』耕田みずきさん
記憶の断片というよりは、これから来る未来の予知の様な洪水だ。ひょっとしたら預言者なのかも知れないと思わせるのがいい感じになっている。

Entry.24『P九○○○開拓史』羽那沖権八さん
結構有名な映画だけどタイトルを忘れてしまった…、それを思い出した。鏡に映った自分の顔をちょっと触っているうちに、どんどん深入りして、顔の皮をはがし、肉を引き千切り骸骨になってしまうという妄想を抱くシーンなんだけど、確かにこれは人に近い行動のロボットだ。

Entry.25『完全なる世界』サトコフさん
やろうとした事を先にやられてしまうというのは、オチとしても面白いが、世界情勢を考えるとちょっと考えさせられてしまう。第三世界が蜂起して世界を破滅させてしまうシナリオというのを、誰か考えているんだろうか?ちょっと恐い。

Entry.26『顔の記憶』伊勢 湊さん
義父のためではなく、昔死んだ友のために泣いてしまいそうになるという理由付けが、はっきりと読み取れない。死に対峙して、昔の死んだ友人達を思い出すという事は、勿論イケナイ事じゃないし大切なことだけど、それを思い出して、彼らのために涙してしまうという事への恥ずかしさなんだろうか。それでも私はいいと思うけどね。

Entry.27『ふたり』ウエダ カホリさん
また女性が男性と別れる話かと思って読み始めたら、やたらと漢字が少ないのにびっくりして、読み進んで行くうちに、生まれる前の生命だと気付き、しかもラストで双子のうちのひとりだけ堕胎されるのだという展開の意外性にびっくりした。そういう意味では漢字が少ないのも納得がいく。芥川竜之介の「河童」では確か生まれたいかどうかを胎児に聞いて、生まれたい者だけが生まれるという事になっていたけど、あんな風に人間も出来たら、こんな事には、ならないんだろうなぁ。

Entry.28『アルマジロ』三月さん
プレオフ会で三月さんが宣言した話。御苦労様です(笑)オフ会ではアルマジロが死んでないぞとみんなで攻めたけど、死の予感に仲間を置いて逃げるという行為でも緊迫した雰囲気が伝わってきました。

Entry.29『換気扇』越冬こあらさん
今までとは違った雰囲気の作品。でもなんかサラリーマンである主人公の悲哀が出ていて、なんとはなしに悲しくなった。

Entry.30『猿と龍、既定の宿命』由述ヨシノさん
話にリズムが付いているような文章が面白いし、ポジティブなストーリーには好感が持てた。

Entry.31『おやすみなさいからはじまる真夜中の手紙』楠木マユミさん
ラストが予想を裏切らないストーリー展開だったが、それだからだろう逆に安心して読めた。

Entry.32『雨宿り』一之江さん
エッチでも不倫の話でもない。本当にあるかも知れないと思わせるちょっとした話。男と女という関係でない、こういう話もいいもんだ。随所に表れる今までの作品の総括のような事柄は、10年目のSMAPの新曲smacを意識しているんだろうか?

Entry.33『次はあなた』自作
自分のHPで「1000字への道」と題して書いていた話の中の一部をちょっと改定して投稿してしまった。まぁ、そういう予定ではいたんだけどねぇ。

Entry.34『一年後の再開』綾重 寄之介さん
人生なんてそんなもんです。こういう話を読むと男はやっぱりロマンチストなのかなぁ。なんて思うよりは、やっぱり男はバカだなぁ、と思ってしまうのでした。

Entry.35『大きな椅子』川島ケイさん
主人公が始めは男性だと思って読んでしまいましたが、こういう物に対する話というのもいいもんだと思った。いつも質のよい作品を書くのはどうやればいいんですかねぇ。精進するしかないんでしょうか?

Entry.36『引越し』asサーモンas2号さん
せっかく改名しているのに、「贋爺」シリーズに似てしまっているのが残念です。前回のサーモンピンク2回転という名前の時は、私の好きな作風に変わっていて面白かったんですが、今回は回帰してしまったんでしょうか?もっとも鮭は回帰するものでしたねぇ。(って全然違う人だったらごめんなさい)