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第2章
◆体 ●骨格標本 |
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ひろお水族館のアップル 陸の上を歩くときは、このような格好になります。 |
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↑ラッコの骨格標本 伊豆三津シーパラダイスにあったものです。
(骨格標本については、完全なものではない、とのことです。) |
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←ラッコの頭蓋骨
同じく、伊豆三津シーパラダイスに
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体長:オス/120〜140p メス/100〜130p
体重:オス/25〜40s メス/20〜30s 胴長で、頭が小さい。体温は約36〜37℃
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●尾
長さは頭から胴体の長さの約3分の1で、平べったい。 泳ぐときに使ったり、かじの役目をします。 ●後脚
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●前脚
体の大きさに比べてとても短いです。 手のひらは、手の裏側(手のひら)には毛がなく、 5本の指にはそれぞれ爪があり、猫の爪のように、 使わないときは隠れています。 また、前脚で、毛の手入れ(グルーミング)をしたり、 餌や物をつかんだりします。 泳ぐときは、ぴったりと体の前につけます。 |
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●目
小さくてまるい目。瞳孔の形もまるいです。 水中でも大気中でも焦点が合うようですが、 人間と同じように色が付いて見えるわけではなく、 濃淡で見えるようです。 夜間や、暗い水中では、あまり見えないようです。 ●鼻 遠くの臭いもよくかぎ分けることが出来る、 鋭い嗅覚を持っています。 水中では、水が入らないように鼻孔(鼻の穴)をふさいでいます。 ●ひげ
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●耳
耳(耳介)は小さく、 空中(水面上)では上を向いています。 水中では、水が入らないように下にたおして 耳の穴をふさぎます。 |
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●歯
上下各8本ずつ、全部で32本です。 他の海獣と違い、人間のような小臼歯、大臼歯、犬歯を持っています。 前歯(犬歯)で貝柱などの身をかき取るようして食べす。 奥歯(臼歯)でウニやカニ、貝殻などの硬い物をかみ砕きます。 |
●毛
体のところで述べたように、ラッコには、他の海獣のように体温維持のための厚い皮下脂肪の層がありません。
その代わりに、毛がち密に生えていて、冷たい海での防寒服の役割を果たしているのです。
鼻の頭、前脚の裏(手のひら)、後脚の指先の裏を除いて全身に毛が生えています。
その密度は、1cuあたり10〜14万本、体全体では、8〜10億本の毛が生えていて、
オットセイの2倍、ミンクの4倍あり、毛皮動物の中でも最高です。
(ちなみに、人間の頭髪は10万本前後です。)
毛には2種類あり、1本のガード・ヘアと約70本のアンダー・ファーが、1つの毛穴から束になって生えています。
※ガード・ヘア・・・・・・長さ約30o、太さ60ミクロン(1000分の1o)の荒い刺し毛
※アンダー・ファー・・・長さ約12〜24o、太さ13〜20ミクロンの柔らかい綿毛。
ガード・ヘアの周りにびっしりと生えています。
また、ラッコの毛の色については、年を取るにつれて、だんだん白くなるようです。
白くなる度合いや白さ、その範囲(頭のところだけ、とか、体の方まで)などは、
個体によってそれぞれ違うようです。