副都心線開通でどうなった 3区の東商支部主催でシンポ
通過駅になってしまうのではーーと、豊島・池袋が大きな危機感を持って迎えた副都心線開通から1年、いまのところ池袋への來街者は減少するどころか増えているという状況だ。新宿、渋谷も増えているという。特に定期券以外の利用者、休日の利用者、買い物客が増えており、1日当りの利用者も予測を上回っている。6月15日、副都心線開通1周年を記念したシンポジウム「消費の動向とこれからのまちづくりについて」が池袋西口のホテルメトロポリタンで開催された。出席者3区の関係者ら約200人。東京商工会議所新宿・渋谷・豊島支部が主催。
3区の大型百貨店の責任者と東商支部の役員ら7氏のパネルディスカッションがメインで、各地域の現状と課題が話し合われた。パネリストは鷹野正明・伊勢丹本店長、橋本啓二・東武百貨店本店長、山本敏博西武百貨店池袋本店長、原田清・東急百貨店東横店長、竹ノ内勉・東商新宿支部建設分科会評議員、星野浩一・同渋谷支部商業分科会長、斎木勝好・同豊島支部副会長。コーディネーターは水上徹男・立教大教授。
地元豊島支部を代表してあいさつに立った渡邊会長は「幻の13号線と言われ、長い年月をかけてやっと実を結んだ副都心線です。新宿・渋谷、豊島と3区が合同して推進してきたことに意義がある。中央、臨海に対抗してゆくための核としての存在と考えている。開通前は豊島区に人が来なくなると戦々恐々だったが、さほど影響はなかった。3区ともそのようだ」と話した。
また斎木氏は池袋の歴史から現在の再開発など述べつつ、「池袋西口は副都心線の開通とエチカ地下街の誕生で大変な賑わいを見せている。まちづくりには連携が大切。各種団体はもとより、池袋の特長でもある大学との連携を図って魅力ある、安全安心のまちづくりをすすめていきたい。またこれからは外国人との共生が必要になってくる。一緒に暮らしていく新しいルール作りを考えていかなければならないだろう」と池袋の将来を語った。
渡部昇一・上智大名誉教授を迎えて特別講演「渋沢栄一が果たした近代日本への功績」のあと、懇親パーティーで親睦を深めた。
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