2010年8月

第2866号 2010年8月18日号


ここは「トキワ荘通り」
 商店街が紹介冊子作成


 「ここは、『トキワ荘通り』。私たちに夢を与えた、マンガ家たちが歩いた商店街です」。そんな文章から始まる、36ページ・フルカラーの冊子「トキワ荘通りVol.1」を、南長崎ニコニコ商店街と目白通り二又商店会が作成した。

 かつて、多くの著名なマンガ家たちを生み出したアパート「トキワ荘」があった、豊島区南長崎3丁目。トキワ荘を境に東西に伸びていたのが、南長崎ニコニコ商店街と目白通り二又商店会だ。現在、この二つの商店街を結ぶ通りは、多くの人々から「トキワ荘通り」と呼ばれ、愛されている。

 今回の冊子は、そんな「トキワ荘通り」にスポットライトを当てた。かつてのトキワ荘のマンガ家たちと街や商店街との関わりなどが取り上げられている。書き下ろしコラムやイラスト・写真がふんだんにつかわれ、初めてトキワ荘のマンガ文化に触れる人にも楽しめる内容。

 冊子の中では、トキワ荘で活躍していた漫画家水野英子氏、よこたとくお氏、鈴木伸一氏らが当時のトキワ荘や周辺の商店街を写真や絵を使って振り返り、トキワ荘への想いを書きつづっている。

 よこたとくお氏が冊子の中に書き寄せた「真っ赤なシャツのころ」は、今までどこでも話していなかった初公開エピソード。石ノ森章太郎氏と近所の洋品屋で購入したお揃いの真っ赤なシャツについてのお話だ。

 また、今でも現存する赤塚不二夫氏が仕事場とした「紫雲荘」や、マンガ家たちが集い夢やたわいのないことを語り合っていた喫茶店「エデン」の特集もある。

 冊子の巻末には、浜田ブリトニー氏ら新進気鋭の10人のマンガ家たちによる「私とまんが道」のコーナーが設けられている。10人がそれぞれ、藤子不二雄A氏の「まんが道」への想いを描いた。

 また、マンガ家たちを通して、トキワ荘があった場所、南長崎3丁目周辺の商店街を多くの人に知ってもらうため、昭和30年代の地図の他、現在の地図も掲載されている。「チューダーあめ」「トキワ青春ロール」「トキワ荘通りナフキン」「記念ストラップ」など、商店街のオリジナルグッズも紹介されている。

 南長崎ニコニコ商店街の小出幹雄さん(52歳)は、「かつてのトキワ荘でのマンガ家たちの活動を街や商店街との関わりの中で、貴重な文化資源として認識していただけるよう心がけた。トキワ荘の先生方やプロダクションのご協力で、トキワ荘の入門書として最適なものになった」と。


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