宮本教授「豊島区は発展可能都市」 グランドビジョン講演会
豊島区消滅なんてありえない。日本創生会議の結論は4年前のデータでしか見ていないし、最近の豊島区の動向をまるで考慮に入れていない。豊島区については過小評価であり、豊島区は大きく発展する「発展可能都市」である(宮本教授)――。
消滅可能性都市と日本創生会議から東京23区で唯一名指しされた豊島区。区長記者会見で「消滅などあり得ない」と打ち消したが、6月9日には池袋を取り上げたテレビ番組で副都心線相互乗り入れによる経済効果346億円とはじき出した関西大学の宮本勝浩教授を講師に迎えて「池袋副都心グランドビジョン講演会」を開催、高野区長、渡邉副区長も登壇して、集まった700人超す区民に豊島区、おもに池袋の現在の街づくりの動きや未来など語った。宮本教授はさまざまな経済効果発表の第一人者として活躍している。
宮本教授は、まず日本創生会議の結論をデータが古いし、現在を考慮していないと否定。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの経済効果の試算2兆680億の豊島区にあたえる影響、東京と大阪の消費者の相違、各地のユニークな集客手法など具体的に紹介した。
東京は集客が消費につながるとして、あらゆるアイデアをだしあって池袋の集客力を一層強化することが重要、また池袋にはその能力が充分にあるとした。そのために女性の街づくりや、知恵を絞ったほかにないイベントなども欠かせないとした。
また副都心線羽田相互乗り入れを見据えて、造幣局跡地は単なる防災公園ではなく、大規模のコンベンションセンターとしての開発がいいのではないか、との提言があった。これは東商豊島支部の要望と同様であった。
渡邉副区長は宮本教授の前に登壇。この4月から就任ということもあって、外からの視点で豊島区、池袋の全体像と将来像を30分にわたって語った。国で都市計画にかかわってきた目線から国際的な都市間競争のためにも池袋の都市再生の必要性をうったえ、「人が主役の街に変える、そのためには地域や企業の民の力が鍵になる」としめた。
最後に高野区長があいさつに立ち、池袋グランドビジョンを象徴する新庁舎の全貌とオープン後の区民サービスの向上など説明、「副都心池袋は大きな転機のチャンスを迎えています。力を結集して素晴らしい街をつくっていきましょう」と結びんだ。
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