伊藤賢士さん原画展 熊谷美術館 障害者への理解深める
豊島区障害者美術展をはじめ数々の賞を受賞している伊藤賢士氏の作品展が8月30日まで豊島区立熊谷守一美術館(千早2-27-6)で開催されている。
今回は伊藤賢士氏(区内在住)の原画を展示し、その芸術性、制作活動の状況などを広く紹介していくことで、伊藤氏の作品の素晴らしさ、障害者への理解を深めるとともに、障害者の社会参加の促進をはかりたいとしている。
作品は、絵具やクレヨン等で作画。多くは、写真集から描きたい絵を選び、デフォルメして自身の絵として一気につくりあげていく。特に素材として取り上げることが多いのが、人間のヌード。
今回の展示作品は、今まで手掛けた中から厳選した作品24点。中でも、第5回豊島区障害者美術展優秀賞受賞作「男性ヌード」は、一際目を引く作品。前かがみになりながら、今にも立ち上がりそうな姿に、人間の生命力が表現されている。また、第3回同美術展受賞作「後姿の女」は、座っている後姿の人物のヌードを描くという大胆な構図。背景とのコントラストが、人物の存在感を、一層際立たせている。その他、人物以外をモチーフにした「おおかみ」「鳥」等も展示。画用紙いっぱいに、いきいきと描かれており、来館者はじっくりと見入っていた。
伊藤氏は、「絵を描くのは、とても楽しい。展示作品の中でのお気に入りは、『女の人』『後ろ姿の女の人』『足を組む男性モデル』の3点。是非、ご覧いただきたい」と語っている。
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