バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ聴き比べ2
前のページではこれは、という録音のみ取り上げましたが、このページでは私の好みの演奏と私の好みではない演奏を列挙します。これを見て前のページが皆様の参考になるか判断していただければ、と思います。全曲盤は太字になっています。いいかげんですが上にあるものほど評価が高いです(当然ですが未聴のものは関係ありません)。
私の好みの録音
- ズスケ(ドイツ・シャルプラッテン or Berlin Classics)
- シュムスキー(ASV)
- ミルシテイン2回目(1973年 ドイツ・グラモフォン)
- エネスコ(Continental) 西荻窪の某中古LP店がオリジナルLPからCD−Rで録音したもの(製品はCD−Rではない)。ステレオ・カートリッジで再生したのが玉に瑕という意見もあるが、フィリップス盤よりはるかに音質がいい。
- B. ノヴォトニー(スプラフォン)
- ヴェーグ(AUVIDIS)
- 藤原浜雄(東芝EMI) とにかく「鳴る」ことでは在京一の読響のコンマス、藤原浜雄の全集はヴィルトゥオーゾ的演奏だが素晴らしく感動的。ミルシテインの新盤もバッハのある面をつきつめた究極の名演だが、その分洗練されすぎ素朴さを欠き一面的と言うこともできる。藤原のバッハにはより普遍性がある。
- ゲーラー(アルテ・ノヴァ) バッハ・ボウ(湾曲弓)使用。
- P. Bismuth(STIL)バロック・ヴァイオリン
- ダール(ナクソス) バロック・ヴァイオリン
- I. Matthews(Elektra Nonesuch)バロック・ヴァイオリン
- シゲティ(ヴァンガード)
- ジェラール・プーレ(1994/95年 Arion) シュネーベルガーを上品にした感じ。音色も非常に美しい。
- ツェートマイアー(Teldec) バロック・ヴァイオリンの影響が強く緩急が激しい。ついていけない人もいるかもしれないが私には痛快。装飾がないのは残念。
- ロザンド2回目(1997年、Vox) 1回目の録音は未聴。
- クイケン(BMG) バロック・ヴァイオリン
- アッカルド(フィリップス) ノヴォトニーほどではないが奏法が面白い。音色もDG
録音のパガニーニとは別人のようにきれい。
- メニューイン1回目(1930年代、EMI) ややあらっぽく出来不出来もあるがそれを超えて迫ってくるものがある。
- F. パウル(TACET) 残響豊かな録音が素晴らしい。石丸ではポールと表記されていることも。
- カントロフ(1979年、Denon) パルティータが特にいい。シャコンヌでは面白い奏法をやっています。
- オロフ(ヴァンガード)
- D. シトコヴェッツキー1回目(Orfeo)
- D. シトコヴェッツキー2回目(hanssler)
- 潮田益子1回目(1971&1972年、EMI)
- Kottmann(MELISMA)
- アーヨ(フィリップス)
- Buswell(Centaur)
- 和波孝禧(アートユニオン)
- 前橋汀子(Sony)
- 加藤知子(1999、2000年、Denon)
- A. Brussilovsky(AB)
- M. Lubotsky(1987年、Briliant Classics) NEW!
- 江藤俊哉(RCA)
- St. John(WELLTEMPERED) パルティータ第2番・ソナタ第3番のみ。
- メニューイン(1929年、Biddulph) ソナタ第3番のみ。BiddulphのCDはEMIのLP転写盤に比べて迫力に欠ける。CDの全集1に比べて丁寧でしかも熱のある演奏。
- フーベルマン(ライヴ、arbiter) パルティータ第2番のみ。
- チョン・キョンファ(デッカ) 選集。再録音も楽しみ。音色はあまり ・・・
- Michelle Makarski(ECM) パルティータ第1番のみ。是非全曲聴いてみたい。
- メニューイン(1951年、Biddulph) ソナタ第1番、パルティータ第3番のみ。日本録音。神童時代の力と熱が一本調子さに変化しているが剛毅で技巧も冴えている。
- D. オイストラフ(LP:メロディア) ソナタ第1番のみ。
- マルツィ(Coup d'Archet) ソナタ第1番、パルティータ第3番のみ。
- デ・ヴィート(EMI) パルティータ第2番のみ。
- カガン(Live Classics) パルティータ第1番、第2番のみ。
- シゲティ(1940年代ライヴ、セヴンシーズ) 選集。1946年録音のソナタ第1番が超名演で音質もいい。1949年録音の2曲は音質がいまいち。
- シゲティ(1930年代、Biddulph) ソナタ第1番、第2番のみ。不器用なところもあるが音色が美しく後の全集に比べて表現が自然。
- M. ゴールドシュタイン(1991年頃、Mitra)パルティータのみ。 NEW!
- W. レーピン(1990年、TECC-30034)ソナタ第2番のみ。 NEW!
- R. Schroeder(1952, Columbia) バッハ・ボウ(湾曲弓)使用。ソナタ第3番、パルティータ第3番のみ。
- 堀米ゆず子(Sony) ソナタのみ。
- ユリアン・シトコヴェッツキー(1955年、Arlecchino) パルティータ第2番のみ。技巧はやや不安定で音色も私の好みではないがシャコンヌの各変奏の表情の変化にはぐっとくるものがある。
- S. スタドレル(1988年頃、MCA)パルティータのみ。 NEW!
- フランチェスカッティ(1950年代後半ライヴ、Biddulph) パルティータ第1番のみ。
- ミルシテイン(1946年ライヴ、Bridge) ソナタ第1番のみ。速いテンポで技巧の切れ味が鋭く痛快。それでいてバッハの音楽を損ねていない。
- Steinhardt(TownHall) ソナタ第1番、パルティータ第2番のみ。
- リッチ(One-Eleven) パルティータ第2番のみ。
- リッチ(SP復刻、One-Eleven) ソナタ第1番、第2番のみ。復刻状態はあまり良くない。
- Vito Paternoster(musicaimmagine) チェロ版。是非彼の演奏で無伴奏チェロ組曲を聴いてみたい。
- カントロフ, G. Back(ピアノ)(Draffig) シューマン編曲ピアノ伴奏付。
- B. Shmid, L. Smirnova(ピアノ)(mDG) シューマン編曲ピアノ伴奏付。
- 山下和仁(クラウン) ギター版。P. Galbraithやバルエコのように暗くないのがいい。
- N. ノース(Linn Records) リュート版。
- レオンハルト(DHM、山野楽器) チェンバロ版。ソナタ第3番以外。ソナタ2曲の方がパルティータより面白い。
- モレーヌ他(Glossa) リュート版。選集。シャコンヌは歌付も。独特の静謐感がいい。
- P. Franck(Peerre Verany)ヴィオラ版、パルティータのみ。
- F. Bungarten(1986-87 mDG) ギター版。ソナタのみ。
- F. Halasz(1996 BIS)ギター版。ソナタのみ。
- N. ゴルセス(1994年、Naxos)ギター版、ソナタのみ。
- Grante(Music & Arts) ゴドフスキー編曲ピアノ版。ソナタ第1番、第2番、パルティータ第1番のみ。
いまいち
- マルツィ(EMI) 録音が悪く音色に透明感がない。演奏はまさに理想的。
- パールマン(EMI)
- シェリング1回目(Sony) 音色はきれいだが再録音に比べてテクニックの安定感に欠ける。躍動感もない。
- Epstein(AGORA)
- B. Schmid(1999, Arte Nova)
- エディンガー(Naxos)
- メニューイン3回目(1970年代、EMI) 3曲のパルティータは名演。
- ミルシテイン1回目(EMI)
- リッチ2回目(1981年、Unicorn-Kanchana) ビロードのような美音は魅力的だが技巧がやや不安定。今の方が上手いのではないか。3回目に期待。
- リッチ1回目(MCA) ソナタ&パルティータ第3番の出来が悪い。その他は名演。
- クレーメル(フィリップス) 再録音に期待。数年前実演で聴いたシャコンヌは素晴らしかった。
- スーク(EMI) 再録音を強く希望します。1999年の実演(バッハではないですが)は実に素晴らしかった。最近の録音もおしなべて素晴らしく、1970年代よりいいくらいです。
- 諏訪根自子(キング)
- メニューイン2回目(1950年代、EMI or HMV) パルティータ第2番は名演
- シュネーベルガー(Jecklin) メニューイン2回目に似ている。面白い演奏ではあるがやや悪趣味。
- Yossi Zironi(Meridian)。
- 潮田益子2回目(fontec) 1回目は未聴。
- 清水高師(PLATZ)
- 寺神戸亮(1999年、Denon)バロック・ヴァイオリン
- ムローヴァ(フィリップス) パルティータのみ。遅いテンポが演奏スタイルに合わない。間の取り方も悪い。
- メニューイン(1956年、フンガロトン、未CD化) ソナタ&パルティータ第3番のみ。音色が美しく技巧も安定しているがそれ以上でもそれ以下でもない。
- ミルシテイン(1930年代、Biddulph) パルティータ第2番のみ。最初の全集よりはいい。
- ハイフェッツ(1930年代、RCA) 選集。ハイフェッツにしては技巧が意外に冴えない。
私の好みではない録音
- ハイフェッツ(BMG)
- シェリング2回目(DG) 音色に透明感がなく、躍動感に欠ける。
- グリュミオー(フィリップス)
- ウーギ(BMG) 1999年の実演もいまいちだった。音はきれい。
- テツラフ(ヴァージン、EMI) 何か物足りない。
- ポッジャー(チャンネル・クラシックス) バロック・ヴァイオリン
- ハゲット(ヴァージン) バロック・ヴァイオリン
- L. Mordkovitch(1987年、Chandos)
- Nikolic(Syrus)
- ミンツ(DG) 音色に透明感がなく、躍動感に欠ける。
- I. ヘンデル(Testament) 音色は昔より艶がありふくよかになっているが・・・
- E. ウォルフィッシュ(Hyperion) バロック・ヴァイオリン
- S. Luca(Centaur)バロック・ヴァイオリン
- J. シュレーダー(1989年頃、ADDA)バロック・ヴァイオリン NEW!
- Milenkovich(DYNAMIC)
- 千住真理子(ビクター) 和音が汚い。
- ヒラリー・ハーン(Sony) 選集。音色に透明感がなく、躍動感に欠ける。ベートーヴェンのコンチェルトには感動しました。
- ミルシテイン(1957年ライヴ、Orfeo) 選集。音質がいまいち。これよりは同時期のスタジオ全集1の方がいい。
- ミルシテイン(1953年ライヴ、Bridge) パルティータ第2番のみ。音質が悪い。
- シェリング(1975年ライヴ、aura) パルティータ第2番のみ。ライヴならひょっとして、と思ったが・・・
- リッチ(1950年代後半、デッカ) 選集。ステレオ初期のリッチはどれも音色に透明感がない。
- I. ヘンデル(1960年代ライヴ、DOREMI) ソナタ第1番のみ。別のCD(DOREMI)のシャコンヌもぱっとしない。
- A. ロザンド(AUDIOFON)ソナタ第1番、パルティータ第2番のみ。 NEW!
- A.ブッシュ(1929年、EMI) パルティータ第2番のみ。
- レビン(EMI) ソナタ第3番のみ。
- H.スミス(1999年、Astree)リュート版。
- P. Galbraith(Delos) 8弦ギター版。暗い。
- バルエコ(EMI) ギター版。ソナタのみ。暗い ・・・
- J. Geofroy(skarbbo)マリンバ版、パルティータのみ。
シェリングはたまに聴くと感動させられます。ハイフェッツも年に1回くらいは聴きたくなります。
持っているが未聴のもの NEW!
- Y. Yarom(1989年、ACCORD) NEW!
- V. Paraschkevov(1996年、Telos Records) NEW!
- 島根 恵(ALM RECORDS) NEW!
- ズザーネ・ラウテンバッハー(BAYER)
- M. フリード(Lyrinx)
- ミケルッチ(fone)
- 浦川宜也(Fontec)
- M. Tenenbaum(ESS.A.Y.)
- 塩川悠子(1989年、Camerata)
- N. Chumachenco(1988年、Edelweiss)
- N. ゴトコフスキー(1978-80年、RCA)パルティータ第2、3番のみ NEW!
- S. Azizian(1996-97年、Classico)パルティータのみ。 NEW!
- リッチ(1992年頃、One-Eleven) ソナタ第2番、パルティータ第1番、第2番のみ。 NEW!
- 漆原朝子(FunHouse)パルティータのみ。
- M. Fichtenholz(GREAT HALL) パルティータ第1番、第2番のみ。
- R. Rogoff(Sony) ソナタ第1番、第3番のみ。
- シュナイダーハン(DGG) パルティータ第2番のみ。 NEW!
- クレーメル(1972年、メロディア)パルティータ第1番のみ。 NEW!
- クレーメル(1975年、メロディア)パルティータのみ。 NEW!