January 06, 2004

宣告

どうにかできないものだろうか。
耐えられず、気を紛らわしている間にも時は過ぎていく。
このままでは、7ヶ月の間に僕らの神経は摩耗し、戦略に麻痺させられた
ままにその瞬間を迎えることになるだろう。

事務所よ、撤回する位の勇気を持ってくれ…。あれからと言うもの、現実
について考えると、肩の力が抜けてぐたりと、何もできなくなってしまう。
死刑宣告を回避することはできないのかも知れないけど、僕はせめて全て
を言い尽くしたい。僕は圭ちゃんの時のような敗北感、無力感をもう味わ
いたくは無い。

今回の発表と言うのは、言ってしまえば最終的には娘。の解体を意味する
こと、事務所が娘。を解体するのに何のためらいも持ってはいないと言う
ことだ。今までの(姉さん以降の)脱退だって絶対に納得できないものばか
りだったけれど、ヲタはその度「未来」を信じて、無理矢理に、歯を食い
しばって自分を納得させてきたように思う。

しかし、今回の発表はその「未来」への希望も、想像さえも奪い取る死の
宣告だ。モーヲタと呼ばれる人達ならば分かっていると思う。なっちが、
辻ちゃんが、加護ちゃんが、娘。の根幹がこのように通り魔的に奪い去ら
れていくということが、何を意味するのかを。それは、残された娘。達も
同じように残酷に奪われていくと言うことなのだ。それは、今回と同じよ
うに乱暴な理屈を連れて突然に現れるだろう。

モーニング娘。とはシステムであり、ソロ養成機関であると言うのは、あ
まりに非人間的で不自然な理屈だ。それは、僕らが知っていたモーニング
娘。や、彼女達と過ごした幸福な時間からあまりに遠くかけ離れている。



どのメンバーを奪っていくかは、結局事務所の金勘定にかかっている。
「実力の評価による卒業」だなんて、これほど嘘臭い台詞は無いと思う。
圭ちゃんは未だに活躍の場も与えられていないんだ。事務所が必要として
いるのは、結局、辻加護と言う手早く稼げる強力なパブリックイメージだ
けであって、長期的なビジョンは相変わらず何一つ持ってはいないだろう。

なによりも、モーニング娘。という幸福な関係性の中から産まれた奇跡を
強引にパブリックイメージに落とし込んでしまうこと、それがどんなに取
り返しの付かない愚かなことか、それがどんなに決定的に娘。を損なって
しまうことか…。

目先のことばかり考えず、娘。達の未来を本気で考えて欲しい。脱退を卒
業と言い換えたり、嘘の言葉と嘘の笑顔でそれらを誤魔化すことは、もう
終わりにして欲しい。写真集などを含めたユニット、ソロでのアイテムの
乱発は、結局モーヲタと言うものを囲い込み、縮小していくことに他なら
ない。破綻は、既に目に見えているようなものじゃないか。

娘。達に本当に必要なのは長期的なはっきりとしたビジョンであり、この
ように、いつ誰がやめるのか分からない生殺しの状態を続けることは、誰
にとってもプラスにならない。このようなヲタ自身もついていけていない
狂気的サイクルに、一般層から誰が飛び込んでくると言うのか。

脱退と加入を繰り返し、パズルのように人員を配置するそのシステムは、
誰の眼から見てももはや決定的に破綻している。それはただ、全ての娘。
に関わる人達を不幸にしていく。



…ファンサイトが辻加護卒業企画をやるのも結構だろう。それは気持ちの
問題だから何も言わない。だけど、もし娘。のことを扱うテキストサイト
と言うものがあったとして、それがファンサイト的な、思考停止の応援状
態と一線を画すものであったなら、なぜ「こちら側」からの反動的な運動
がちっとも起こらないのだろう?僕は情けなくて、情けなくてしょうがない。

僕らが脱退の度いくら前向きになろうとも、理不尽に娘。を奪っていくシ
ステムはその度に強固さを増していくんだ。

全てを許し続け、娘。達を追い続け、いつか、自分の中で何かが死んでい
ることにヲタは気づくだろう。その頃には、モーニング娘。というものが
何であるのか、誰にも分からなくなっているかも知れない。

もしあなたがメンバーの脱退について某かの違和感や、やりきれない思い
や、絶望を感じているのなら、この場所を使って、今こそ、思いきり吐き
出して欲しい。署名だけにでも、参加して欲しい。



ヲタとして、モーニング娘。と相対するファンとして、自分の意志の表明だけは
しておいて欲しいのです。現状の分析で無く、詳細な未来の予想でも無く、
逃亡的な容認でも無く、現象論で無く、僕はただ、みんなの意志が知りたい。
本当に感じたことを知りたい。

もし世界を変えるものがあるとするなら、それは僕達の意志以外にはあり得
ない。それが、この現実世界でどんなにちっぽけで、現実的な力を持ち得な
いものだったとしても、僕達は言わなければならない。

終わりが近づいているんだ。

終わりが近づいているんだ。

Posted by うたか at January 6, 2004 11:59 AM