池袋西口の将来イメージ 土地所有者らで勉強会 緑と水の空間
6月の副都心線開通を控え、池袋はますます通過駅化し地盤沈下していくという強い危機感が広がるなか、15日と17日の夜、「池袋西口まちづくり勉強会」が区立勤労福祉会館(西池袋2-37-4)で開かれ、池袋西口駅前周辺の土地所有者及び地元関係者ら50人の参加があった。
この勉強会は、池袋西口の現状と課題や今後のまちづくりの方向性などを議論するもので、昨年12月に発足し、同月に1回、今年1月に第2回が行われ、今回で3回目。
今回は、第1回、2回の勉強会で出された意見を踏まえながら、イメージ図と立体模型を作成、西口のまちづくりイメージを議論した。
単に新宿や渋谷と競争するのではなく、駅周辺に多くの人々が住む地域特性を活かした「池袋ならではの街づくり」が必要ではないかという議論がなされ、「副都心でありながら緑豊かで風格とにぎわいあふれる池袋」というイメージを構築。このイメージに基づき、中小のビルを数棟の超高層ビルに集約しつつ、その足元を「緑と水の広大な駅前広場空間」とした。また、池袋駅から西口の各ビルをつなぐ「空中散歩道」を設け、池袋を訪れた人々が街を回遊したくなる仕掛けをつくる。さらに、現在、東京メトロが「エチカ」構想を進めている西口地下街につながる「サンクンガーデン」(半地下広場)を設け、自然の光と空気が入り込む地下街を創出も。参加者の一人は、「非常にすばらしいアイデアだと思うが、これをどのように実現させるかが課題」と感想。
池袋西口は、老朽化した小規模なビルが多く、建替えが進んでいないため、防災上の不安も抱えている。そのため、以前から西口のまちづくりのあり方が検討され、昭和60年には、「池袋西口地区開発整備推進協議会」が開発のあり方について「提言」を取りまとめたという経緯がある。提言後、東京芸術劇場、メトロポリタンプラザなどが開業したものの、バブル崩壊により西口駅前周辺街区の再開発計画は頓挫し、現在に至っている。
20年度も引き続き勉強会を重ね、地権者の意向と勉強会の進行状況を踏まえながら、協議会を結成するとしている。
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