2008年4月

第2765号 2008年4月30日号


「慌てずに、まず相談」
 「振り込め詐欺」被害増
 池袋警察署管内でも今年10件


 金融機関を利用した、いわゆる「振り込め詐欺」や「架空請求詐欺」が増加している。全国での被害額も、昨年同期比の約2倍の約49億円で、今後も増加する気配を見せている。池袋警察署管内でも今年3月末で10件発生、昨年1年間の14件をはるかに上回っている。

 警察としては、主にお年寄りを対象とした被害の実例を基にした防犯講話、または空き巣被害の警戒をかねての防犯広報、広報紙・チラシの配布などによる住民への注意喚起するとともに振込みの窓口となる各金融機関にも協力を求めるなど、緊急対策を実施している。

 「今年は昨年に比べ、被害が増えており、今後も多発することが懸念されます。被害に遭わないためには、電話があったときは慌てずに、まず身近な人に相談することです」と池袋警察署の勝俣茂生活安全課長。

 池袋所管内で発生した手口は、区役所の担当者を騙った医療費等税金の還付金関係(3件)、家族・親戚を騙っての示談金や保証人の肩代わり(3件)、情報サイト利用関係の架空請求(2件)、融資会社を騙っての手数料振り込ませ(2件)となっている。

 3月7日に池袋本町で発生した「振り込め詐欺」の実例を紹介する。被害者・主婦(57歳)、被害額・185万円。  【被害状況】自宅に区役所国民年金課のサイトウと名乗る男から、「医療費の還付金は届いていますか、手続きは済みましたか」「医療費の還付手続きは、今日午後3時までです、詳しくは医療担当者に聞いてみて下さい」「電話は5951局0043番です」との電話があった。

 被害者は治療中で高額な医療費を支払っており、還付金があることを知っていたので、すぐに教えられた番号に電話したところ、担当者と名乗る男が「通知を出しているのに、手続きはまだですか、還付金は5万910円あります、3時が期限ですから、すぐに近くのATMへ行って下さい」「口座は奥さんと、ご主人名義のものがありますか、ご主人の還付金もありますので、キャッシュカードは両方持っていってください」等と言われたので、口座は「みずほ銀行」と「郵便局」にあることを教えたところ、「銀行は3時まで、郵便局は5時までなので、先に銀行へ行ってください、キャッシュカードは忘れないで下さい」などと、被害者に考える時間を与えないように、矢継ぎ早に指示をした。

 被害者が上記振込み場所へ行き、相手に携帯で電話すると、「人はたくさんいるか、後ろに人はいるか」などと店内の様子を聞いてから、「手続きをするから、指示通りにATMの操作をして下さい」などと操作させ、画面に残高を表示させて確認したうえで、手続きを続行させ、被害金を振り込ませた。

 振り込ませた後は「利用明細は、店内のゴミ箱に捨てて下さい」と指示し、これを捨てさせている。利用明細を捨てろとの指示に、不審を抱いた被害者が、区役所へ連絡した結果、振り込め詐欺であることが判明した。


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