トキワ荘のヒーローたち 南長崎花咲公園に記念碑 除幕式に全国から2千人集う
かつて豊島区椎名町(現在の南長崎三丁目)にあった日本漫画史の金字塔であり、漫画ファンにとって聖地といわれるトキワ荘。このトキワ荘ゆかりの漫画家たちの活動を文化資源として全国に発信し、地域活性化を図ろうと4月4日、南長崎花咲公園(南長崎3-9-22)で「記念碑『トキワ荘のヒーローたち』除幕式」が開催された。会場には、トキワ荘記念碑の設置の喜びを分かち合おうと、全国から約2,000人が集まった。
地元住民の呼びかけ(平成19年12月)によって、設置されることになった記念碑「トキワ荘のヒーローたち」は、トキワ荘アパートをモチーフにし漫画家本人の自筆の似顔絵並びにサインゆかりが入った高さ1,700mm×幅1,600㎜×奥行き1,700mm、御影石製の碑。漫画家はトキワ荘に入居した手塚治虫、寺田ヒロオ、藤子不二雄(藤子・F・不二雄、藤子不二雄A )、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、水野英子、鈴木伸一、森安なおや、よこたとくおの10人。
午前11時から行われたセレモニーには、当時トキワ荘に住んでいた漫画家(鈴木伸一氏〈75〉、水野英子氏〈69〉、よこたとくお氏〈72〉)や、各プロダクションの代表、漫画家の遺族など多くの関係者が記念碑の除幕式に出席した。
トキワ荘記念碑設置実行委員会委員長岩井昌治氏は、「トキワ荘自体は、無くなってしまったが、この記念碑から地域文化を全国に発信していきたい」と語った。また、トキワ荘に住み、記念碑を監修した3人の漫画家が設置の喜びを語った。鈴木伸一氏は、「漫画家が作り上げた実績の上にたつトキワ荘記念碑です。本当に喜ばしいこと」と話した。水野英子氏は、「当時手塚先生がトキワ荘の碑が立つといいねと語っていた。当時では、漫画の碑が立つなんてことはとうてい考えられないことだった。大変感謝しています」と話した。よこたとくお氏は、「みなさんに深く感謝しています」と話した。高野之夫区長は、「今後トキワ荘の企画展や、並木ハウスを活用した雑司が谷の文化発信などを予定している。今後も漫画文化のまちづくりを、地域のみなさんと共に進めていきたい」と語った。
また、漫画家たちが生み出した「チューダー(焼酎のサイダー割)」の販売、地域の小学生による「マンガの絵」(約400枚)の展示など、地域の方によるイベントが、会場の雰囲気をさらに盛りあげた。
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