芸術文化強く発信 東京芸術劇場 芸術監督に野田秀樹氏
7月1日、東京芸術劇場の初代芸術監督に野田秀樹氏が就任し記者会見が行なわれた。東京芸術劇場は、今までの「場」の提供から大きく転換し、国内外に芸術文化を強く発信していく。
野田秀樹氏は「この時代、芝居は災いを福に変えられる数少ない芸術だと思っている」「2011年3月までに自分がやるべきことは、『ここに劇場がある』ことを人に知らせること。そして『あそこに行けば面白いことを見られる』と思ってもらうこと」と語った。
2日から公演が始まる『ヴェニスの商人』『夏の夜の夢』、8月20日からの『ザ・ダイバー』日本バージョンを初め、来年3月目で8ヶ月間にわたって、芸術監督就任記念プログラムが予定されている。
就任記念プログラムの一環として、野田氏と親交のあるアーティスト、日比野克彦氏のアートプロジェクト「ホーム→アンド←アウェー」方式[But-a-I(バーツアーアイ)]が、芸術劇場前で1日から9月6日まで開催される。
昨年、金沢の21世紀美術館で開催された同アートプロジェクトで製作したヒノキの間伐材を利用した舞台が、東京芸術劇場のアトリウム前に登場。9月6日まで、様々なワークショップやオープンシアターミュージアムが行なわれる。
21世紀美術館では、この舞台で野田さんが芝居を作るところ(稽古場面)をお客さんに見せた。今回は、多摩美術大学、芸術大学、立教大学らの学生の稽古を見せながら、週末には上演も行なわれる。
日比野克彦氏は「池袋西口のオープンな中で、美術館に納まらない空間と池袋の商店、大学生などとを繋げながら、芸術の可能性を追求していきたい」と語っている。
»» BACK
|