2010年4月

第2852号 2010年4月21日号


4月13日「城北大空襲」
 根津山小さな追悼会
 後世に戦争を語り継ぐ


 城北大空襲の犠牲者を慰霊し、後世に戦争を語り継ぐための「4・13根津山小さな追悼会」が4月13日午後2時から3時、豊島区立南池袋公園(南池袋2-21-1)の豊島区空襲犠牲者哀悼の碑の前で開催された。毎年、城北大空襲のあった4月13日に開催され、今年で15回目。主催は、4・13根津山小さな追悼会実行委員会(代表・小田光野氏)

 今年も黙祷、鎮魂のことば、豊島朗読の会「ききみみずく」による朗読と続いた。今年の朗読は、現在製作準備中の「追悼会文集第二集」に寄せられた体験記の一編である「焼け出され始末記」。両親、妹、筆者の目前で、近所の女の子が空襲で亡くなった母をリヤカーに乗せ泣きじゃくっているさまを見ても、「自分のことでせいいっぱい」だった様子が語られ、戦争の厳しい状況が浮き彫りに。会の最後には参加者全員による献花が行われ、おのおのが悠久の平和を祈念した。

   東京大空襲(昭和20年3月10日)では軽微な被害で済んだ豊島区であったが、同年4月13日深夜から14日未明にかけて330機(米軍資料)ものB29爆撃機の来襲を受け、東京西北部一帯(豊島、荒川、王子、足立、滝野川、本郷など)が広範囲にわたって甚大な被害を受けた。

 この城北大空襲における豊島区の被害は、死者778名、焼失家屋34,000戸、被災者161,661名(当時の豊島区人口の約7割)にも及び、区内の面積の約7割が焦土と化した。

 城北大空襲被災50周年にあたる平成7年に初めての式典が行われ、会のはたらきかけにより碑が豊島区立南池袋公園内に建立された。

 「4.13根津山小さな追悼会」は、地元住民の有志によって催され、犠牲者の無念の想いを鎮めるとともに、もう二度と町を戦禍に晒したくないという平和への祈りをこめて、ソメイヨシノの花びらが舞う4月13日に毎年開催されている。

 根津山とは現在の南池袋公園周辺一帯。被災当時は豊かな雑木林で、コンクリート製の本格的な防空壕が数か所あり、住民の避難場所になっていた。火の手がおさまると、空襲を受け亡くなった方の仮埋葬地となったという。


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