豊島区新庁舎基本設計発表
文化・環境都市のシンボル
高野区長「新しい時代の第一歩」
コンセプトは「未来をリードする文化・環境都市のシンボル庁舎」。豊島区役所新庁舎を含む南池袋2丁目A地区市街地再開発の基本設計概要の発表記者会見が4月27日午後4時から豊島区役所で行われ、ついに平成26年12月竣工予定の豊島区新庁舎の姿が示された。
会見には高野豊島区長のほか、建築家の隈研吾氏、ランドスケープアーキテクトの平賀達也氏、(株)日本設計の協同設計チームならびに再開発組合役員らが同席した。
高野区長は、会見の冒頭で「新庁舎整備は豊島区の新しい時代の第一歩として、また未来をリードする文化・環境都市のシンボル庁舎として、街づくりを牽引していくプロジェクトに位置付け,着実に推進していく」と強い思いを語った。
新庁舎建設は、この基本設計を受けて実施設計にはいり、平成23年1月権利変換計画認可、平成24年1月建築工事着工、平成26年12月竣工のスケジュールで進むことになる。区議会への提案はこの秋になる見込み。
新庁舎は地上49階、地下3階建てで、住宅、庁舎、店舗、事務所、駐車場として使われる。庁舎部分は3階から9階で、11階から49階に住宅約450戸がはいる。1,2階は商業施設、10階が中間免震施設、地下1,2階が駐車場、地下3階が機械室となっている。
設計に携わる隈研吾氏は根津美術館、サントリー美術館、新歌舞伎座など手掛けている著名な建築家。また平賀達也氏は大崎シンクパーク、大岡山東急病院など斬新なアイデアで環境デザインをリードする新進気鋭。
現在の豊島区庁舎は、築49年、昭和36年に建設され、23区で最も古く、老朽化は想像以上という。
これまで豊島区は平成2年に新庁舎計画を立て、平成8年には本格的な実施計画まで進め、平成12年完成という計画だったが、高野区長就任時には積み立てた基金はゼロに近く、各年度の財源対策に運用したため、建築を断念し、10年先送りに。実際には新庁舎建設を諦めたという状態だった。
庁舎建設の財源は現庁舎の資産活用。現庁舎地は池袋繁華街の中心という好立地にありながら有効な土地利用といえず、商業地の連続性にブレーキをかけているという指摘も。本庁舎、公会堂、分庁舎などの敷地を民間活用し計画では定期借地権により貸付を行い、その一部を一括受け取ることにより資金を生みだすとしている。
»» BACK
|