千人超踊り手熱演 第39回東京大塚阿波踊り
連日の猛暑から一転、秋を思わせるここちよい風が吹く中、「第39回東京大塚阿波おどり」が8月20日、大塚駅南口周辺で開催された。
毎年1,000人以上の踊り手が参加する都内屈指の夏祭。今年は、東日本大震災の発生に伴い、中止も含め開催について検討を重ね、「復興支援」をメインテーマに、「がんばれ東北!がんばれニッポン!がんばろう、みんな!」を合言葉に、来年の40回の記念大会を見据えコース変更など新企画での開催となった。
コンセプトは「節電阿波踊り」「鎮魂阿波踊り」「支援阿波踊り」の3つ。「日中開催により会場の照明が不要となることに加え、家を留守にして参加することでエアコンなど家庭での節電にも役立つ『節電阿波踊り』」、「東日本大震災で犠牲になった方々への深い鎮魂の想いを込める『鎮魂阿波踊り』」、「さまざまな形で『東日本復興支援』のチャリティを実施する『支援阿波踊り』」。
今年は、流し踊りの運行がスピード感に溢れ大好評、またじっくり各連の踊りを鑑賞できる「輪おどりスペース」の特設や、フィナーレにすべての連が大通り会場で踊る「全連総おどり」などで、楽しみに訪れた大勢の観客は大満足の一日となった。また日中開催で、終了が6時過ぎと早かったせいもあり、周辺の飲食店は阿波踊りに訪れた観客でどこも満席、大塚の夜は大賑わいだった。
大塚阿波踊りは、天祖神社の縁日や、料亭の遊客で終日賑わいを見せていた戦前の頃の姿を取り戻そうと、昭和46年に地元の商店街の主催で始められた。地元の商店街や観光協会が実行委員会の中心となった大塚阿波踊りは、あえて有料桟敷席を設けず、商業ベースに乗らない手づくり感を大事にしている。通りの両サイドに観客席を作り、その観客席の間を大勢の「踊り子」や「お囃子」が、阿波踊りのリズムと掛け声と共に次々と通っていく。観客と踊り手の親近感と温かさを大切にしているのが大塚阿波踊りの特徴である。
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