小・中学校でがん教育 独自の教育プログラム開発
全国初、区立全小・中学校でがんに関する教育実施のための独自プログラムを開発――。がん対策をすすめる豊島区は、このほど区独自のがんに対する教育プログラムを開発、区立小学校6年生と中学校3年生を対象に新年度から授業の中で展開していくと、高野区長が4月19日の定例記者会見で発表した。
豊島区は昨年4月から全国初のがん教育に関する教育が組み込まれたがん対策推進条例を施行、それにもとづいて豊島区教育委員会では斉藤忠晴教育総務部長を委員長にがんに関する教育教材検討委員会を立ち上げて教育プログラムの開発をすすめてきた。委員メンバーには国立がんセンターの片野田耕太氏、同助友裕子氏らが入っている。
今回開発された教材は小学校、中学校の保健の授業で使用される、分りやすい視覚教材(約60分ビデオ)と教師用の指導手引き。これによってがん予防に関する正しい知識・理解を子供のうちから教育することで、生涯にわたる健康づくり、将来にわたる罹患率の減少につなげたいとしている。
またがん闘病体験者からのメッセージも添えられており、子どもたちに命の大切さ、家族や周囲の人々の支えの必要性など考えるような内容となっている。
高野区長は「この授業で学んだことが家族で話し合うきっかけになり、親子で取り組むがん予防に広くつながってくれるようになってほしい。これによって豊島区のがん検診率が上がるよう期待します」と話している。
またこの教材は申し出があれば自由に貸し出して広く活用していきたいとしている。希望者・団体は区教育委員会にお問合せを。
写真は区長定例記者会見で高野区長(中)、三田教育長(左)、山本指導課長
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