良識にたった議会運営 木下広新副議長に聞く
この5月から豊島区議会の新副議長に就任した木下広区議にインタビュー。就任にあたっての心構えなど聞いた。木下区議は副議長職は平成15年についで2度目。当選5期目、公明党豊島区議団の幹事長を数度務めている。
――副議長職就任にあたっていの気構えを。
「議員36名のなかには若い新人が多いので、この人たちの感覚を取り入れるとともに、もう一つは守らなければいけない議会としてのあるべき姿、筋ともいえるところですが、その辺を守り強調してやっていこうと思います」
――木下区議の目指す区議会運営とは。
「議会というのは意見の違った人たちが議論し一定の結論を出すところです。そのためにはこれまで議会が歴史の中で培ってきた伝統や格式といったようなものを尊重しつつ新しいものを目指してゆかなければいけないと思います。改革といっては壊すだけ、また何の責任も考えずに耳触りのいいことだけ声高に叫ぶような風潮には賛同できません。常識的な考え方に立った議会運営を基本とします。小倉、菅原、吉倉という各先輩区議から教わりました、議会の良識をしっかりと守ったうえで、会派の存在を確認するんだと。我われは区民の皆さんから選ばれてこの職をつとめているわけですから良識のうえに立った行動でなければ区民の期待に応えることはできないと思います」
――あらためて副議長の仕事ってなんですか。
「議長に何か事があった時にその代行をするというのが基本ですから、通常は表に出ないほうが区民にとっても議会にとってもいいことでは。議長と副議長は議会の要として一体となって、本議会、全員協議会、幹事長会などのまとめにあたります。意見の違う会派が集まって一つの議題を集約して議論する形をつくるわけですから、我われ正副が考え方を一つにできていないと進みません。たえず意思疎通を図ってます」
――同一会派で意見の集約ができないという国政ですが。
「もともと意見の違う人たちのあつまりではありますが、最低限、会派を組む時は意見を集約して発言していただかないと。同じ会派の人が違うことを言い出したら混乱するばかり。それが議会のルール、常識というものでしょう。お金やポスト欲しさで会派を組んでいると言われてもしょうがない」
――副議長から見た村上議長評は。
「職人さん(和菓子)として過ごしてこられただけあって基本的な考え方が真面目な方ですね。またこの地元豊島区(池袋本町)で生まれて育ってきた方ですから地元にとても詳しく的確に問題点など指摘できる方ですね。とても参考になるし、助かります」
――議員として心掛けていることは。
「今社会は閉塞感があるから、それが議員にむけられています。議会改革を訴えて議員になる方もいますが、それだけが議員の仕事ではないはずです。本来求められている区民のためになる予算をつくり区民のためになる仕事を精一杯取り組んでいきたい。またこれまでもやってきましたが、より一層、議員通信、ブログ、ホームページなど情報を発信し、区民の意見を聞いて区政に生かしてゆきたい」。
三重・松坂の出身。58年上京以来、東京人に負けるな、闘争心は今でも。
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