2012年7月

第2950号 2012年7月11日号


ローレント夫妻来豊
 保育園で人形ショー披露


 梅雨も真っ盛りな7月9日の午後、豊島区庁舎の3階にある区長室前に置かれた「梟たち」はワクワク、ドキドキしていた。  10年前に始めて設置された3匹の子ども梟たち、名前は「元気なゆう(貴方)くん」女の子の「としちゃん」男の子の「まあくん」三匹一緒で「元気な豊島区」。この像が置かれてから数多くの国内、国外からの梟たちが区長室に舞込んで来る。

 この3匹の子ども梟たちは、区内にフクロウ像の設置活動をすすめている「梟の樹を創る会」(岩田甚一会長)のシンボルともなっている。梟は子どもを産む時に3匹誕生させると言われている。そして豊島区内には今、25箇所に約55体の梟像の他に梟の樹を創る会も把握していない梟の絵等が「ふくろう」の名称と共に使われている。

 池袋西口にはモザイカルチャーで創られた梟たちも大人気だ、此れ等の梟たちの設置されている場所を「線」で結び『梟の路』と呼んでいる。  梟の路には現在〈ふくろうの路の梟像〉が1号から24号とセンター梟、その後25号の像が設置されている。号数が付けられている像には台座に「詩」が刻まれている。この詩は区内の小学生が考案した作品だ。そして詩は豊島区内の書家の手によって台座にその文字が刻まれている。梟の像のデザインは、世界の若手美術家の協力で創られている。そもそも「梟の樹を創る会」という長ったらしい名称はドイツのメルヘン街道沿いにある村々に創られた「5月の木」をヒントに考えたものだ。雪解け時期の5月のこの地域には多くの草花が咲き誇り裾野には緑の新鮮な空気、その上にはパウダーを振りかけた様な雪景色、この5月の木を建てて民族衣装を纏った若い男女が5色のテープを手にしながら舞う姿は日本の盆踊りをも思わせる。メルヘン街道の村々には「赤ずきんちゃん」「七匹の子やぎ」等のグリム童話の主人公の名が付いた家が点在する。

 梟の樹を創る会に賛同してくれたフランスの「ツァランド」(Tourlandry)に30年間住み続けるローレント氏は人形師としてヨーロッパでは大変有名な人だ。妻のイブリィは教育者として幼児教育の責任者をしている。

 このローレント氏が要町に在る粟島神社の弐拾壱号の梟像をデザインし製作した人だ。

 今回は今年の11月23日に実施される第40回としま子どもの集い・ワンパクまつりのPRをかねて梟の樹を創る会のプランプロデユーサー星川葭夫氏の招待で来日した。普段は一般の人を対象にショーを観てもらっているが、星川の依頼で豊島区の保育園児のために幼児向きマリオネットショーを構成してくれた。

 9日から11日まで4ヵ所の保育園に豊島区内の園児が集合して観劇する。子どもたちから「ボンジュール」と声をかけられてローレントおじさんは上機嫌であった、西巣鴨第3保育園には近隣の7つの保育園の児童も集まって大歓声をあげていた。同日の午後には豊島区庁舎の3階にある区長室を表敬訪問、フランスの新政権の代議士ゴア氏からのメッセージを区長に届け、更に自慢のマリオネットショーを区長、教育長等に披露した。

 その後ローレント氏は村で収穫されたブドウで造られた「Anjou」と言う赤ワインの瓶に新たに村の風景である、「池をバックにした梟のマリオネット」が描かれたラベルを貼って区長達に贈った。

 今後フランスと豊島区が文化交流を深めて行きたいとゴア代議士のメッセージにも書かれている。このワインを生産している村から選ばれたゴア代議士は村の区長もかねているとの事だ。

 その後、ローレント氏は世界遺産の姫路城や白川郷等を観て帰国する。

 梟の樹を創る会では今後のふくろうの路の梟像の1つにローレント氏とは別のフランス人女性美術家のデザインした梟像を計画している。  梟の像が増えるたびに豊島区は世界中の人たち、国内では各地方の人たちとの交流を深めて行く。


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