2012年11月

第2967号 2012年11月14日号


椎名町新駅舎・交番完成
 自由通路にトキワ荘壁画も


 西武池袋線椎名町駅の駅舎完成と駅舎内の椎名町駅前交番の開所セレモニーが11月10日に関係者や地元町会長らが出席して行われた。また南北自由通路の南側には「ようこそトキワ荘のあった街 椎名町へ」の壁画がお目見えした。

 駅名の「椎名町」は、現在の豊島区南長崎地域の旧町名で、昭和20年代後半から30年代にかけて手塚治虫氏、藤子不二雄(A)氏、藤子・F・不二雄氏、石ノ森章太郎氏、赤塚不二夫氏など、日本を代表するマンガ家たちが住み集い、青春時代を過ごしたアパート「トキワ荘」があった地域として知られる。

 完成した壁画は、横約4m、縦約3mと大きなもので、トキワ荘の元入居者で、現在、杉並アニメーションミュージアム館長の鈴木伸一氏が描いたトキワ荘に、トキワ荘に入居したマンガ家のキャラクターや自画像が一緒に描かれている。トキワ荘のあった街への玄関口として、アトムや仮面ライダーなど誰もが知っているキャラクターたちが迎えてくれる絵柄となっている。

 さらに、駅舎を出たところには、「トキワ荘ゆかりの地 散策マップ」も完成した。散策マップではトキワ荘のあった地域の紹介をマンガ家の作品で紹介している。たとえば、地域にある子育て地蔵については手塚治虫氏の『トキワ荘物語』のカット、通りの様子を寺田ヒロオの『背番号0』の表紙絵など、当時マンガ家が見ていた風景でトキワ荘のあった街を紹介している。地域では「トキワ荘通り協働プロジェクト協議会」が、これまでもトキワ荘でのマンガ家たちの活動を地域文化として継承しており、散策マップで紹介されたゆかりの地を楽しみながら回遊できるようゆかりの地に解説板の設置を進めている。今後、さらに散策の楽しみが増えそうである。

 今回の壁画などの整備は、駅舎の改修に合わせて進められてきたもの。駅北側には昭和の初めから戦前にかけて、アトリエ村とよばれたアトリエ付の借家群があり、多くの若い芸術家達が集まっていた。そんなかつての息吹を感じてもらおうと駅北口には「アトリエ村周辺紹介地図」も設置された。駅からのさらなる地域文化の発信が期待されており、柴俊之文化観光課長は「椎名町は南口のトキワ荘が注目されるが、北口のアトリエ村や池袋モンパルナスがあったことを多くの方々に知ってもらいたい。駅から散策して当時の面影を探してみるのも良いのでは。」と語っている。


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