全国で民主“大惨敗”
第46会衆院選 小池氏、磐石の当選
「地域に根が生えた」選挙戦
一般有権者は最後まで醒めたまま、選挙関係者とマスコミのだけが熱く燃えていた不思議な選挙だった。思惑の入り乱れた政党の離合集散が選挙直前まで繰り返され、過去最高の12政党による選挙戦となった第46回衆院選は16日投開票が行われ、はなから優位と言われていた自民党が294議席を得て単独過半数を確保、3年半ぶりの政権復帰することになった。しかし有権者の4割は投票を棄権、大勝利した自民党への票数も前回選挙より大幅に伸びたというものではない。自民当選者からは支援者への感謝はあっても手放しの喜びの声というものは聞かれないが、せめてもの救いだ。選挙制度のアヤ、民主党の敵失、また国内外に問題が山積するいまは対立軸が一つに絞れないこともあり、有権者にとって選択がしにくかったということもあるだろうが、議席を得るために右往左往する政治家にうんざりした無党派層の棄権が多かった。結果、政権から降りて以降、地道に組織固めに奔走した自民が勝った。政党の乱立、ばらばらの第三極が自民に有利に働いたことは見逃せない。
ここ東京10区（豊島区と練馬区の一部）では自民・小池百合子氏が108,983票を獲得して盤石の当選、前回の比例復活の雪辱を果たした。豊島区の投票率は60.007％パーセントだった。選挙結果は次のとおり。カッコ内は豊島区分。
▽小池百合子（自民）108,983（66,587）＝当選
▽江端貴子（民主）47,493（28,826）
▽多ヶ谷亮（未来）24,414（15,035）
▽今秀子（共産）22,044（13,974）
ちなみに3年半前の前回は小池氏96,739（豊島59,008）、江端氏105,512（豊島64,732）だった。また豊島区の比例選は、自民党（34,162）、日本維新の会（24,163）、民主党（19,617）、みんなの党（14,666）、公明党（11,522）、日本未来の党（10,158）、日本共産党（10,112）、社会民主党（2,746）、新党改革（1,980）、幸福実現党（301）。いわゆる第三極の票が目立つ。
小池百合子事務所
16日夜、池袋西口駅前の小池百合子選挙事務所には開票のはじまる午後8時には当選を疑わないたくさんの支援者であふれた。開票開始時間から数分後、ネットでの当確をうけて、小池氏が大声援のなか支援者の前に。さっそく「（政権奪回まで切らないと約束していた）ようやく髪が切れる」と余裕の笑み。そのあとマスコミのカメラの前で選挙戦を振り返り「皆さま方のおささえあってこその当選。
選挙戦を通じて、自民党に対する積極的なご支援というよりは、野田民主党ではだめだという風を感じた。自民党は3年3ヶ月で失われた国益、失われた多くのものを取り戻す大きな責任があります。しっかりと安倍総裁のもとで、この日本を取り戻していく、その一員として頑張ってゆきたいと思います」とあいさつ、また「この東京10区においては、今回3回目の選挙で、1回目は風で通り、2回目は風で倒され、3回目の選挙。今回は地元の皆様方のお支えがあって根を生やした選挙ができたように思います」と支援者への感謝を述べた。
豊島区民に対しては「豊島区はセーフコミュニティ認証を受けて地域づくりをすすめていますが、それを国レベルでバックアップできるような体制をとってゆきたい。豊島区をさらに活性化して、さらに住みたいまちのランクを上げるためには、区、都、国の自民党議員が一体となってやっていく必要があると思います。また今回の選挙を通じて町会長をはじめ連携がさらに強まってまいりましたので町会との連携などネットワークづくりに力を入れて、セーフコミュニティの推進のためにうまく連携できるようにしてゆきたい」と話した。
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江端貴子事務所
池袋の江端貴子選挙事務所では、午後8時半ごろ、小池氏の当確をうけて江端氏から支援者らに感謝と敗北の弁があった。そのあとあつまった支援者らとテレビの開票報道を見守ったが、民主大敗の状況で10時ごろ解散となった。
江端氏は「3年半の民主党でできたことが私たちの発信不足もあり、きちんと理解していただけなかったことが残念です。選挙戦を通じて民主党に対する抵抗はすごく大きかった。ただ一方で都議や区議、支援者の方々が全力で頑張ってくれたこと、またさまざまな方々の積極的な支援があり、私にとってはとても意味がある選挙でした。これまで社会保障、教育、子育て支援に力を入れてきましたので、今後自民党政権でしっかりと引き継いでもらえるのか心配です」また「私自身がいきなり議員になり、しかも与党ということで、国会に張り付かざるをえなかったということで、地元活動が手薄になった。今回の選挙の結果で、この3年半がなかったことにされると非常に悔しい。私たちがすすめてきた情報公開とか、ぜひ自民党政権でも進めてやってほしい」と話した。
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