2013年1月

第2972号 2013年1月1日号


セーフコミュニティ都市「豊島」
 新春座談会 さらにさらに飛躍の年
  安心安全、住みつづけられる街


 足立 明けましておめでとうございます。高野区長、村上豊島区議会議長、中村豊島区町会連合会長、鈴木東商豊島支部会長の皆さんで、豊島区制80周年、またセーフコミュニティについて語っていただこうと思います。今日は皆さん、セーフコミュニティの記念のネクタイで出席です。まず高野区長からセーフコミュニティ認証までのご苦労やこれからについてお話願います。

 高野 区民の皆さん、明けましておめでとうございます。健やかに新年を迎えられたことと思います。昨年を振り返りながら、今年は大きな節目の年であります。安全安心のWHOのセーフコミュニティ、またセーフスクールの国際認証をうけたということは、豊島区にとって責任の重いもので、豊島区が安全安心の街として今年はさらにさらに飛躍してゆくための弾みのつく新春ではないかなと思っております。

 足立  それを支える区議会から村上議長、よろしく。

 村上 明けましておめでとうございます。区制80周年、またセーフコミュニティ認証という記念すべく年に、幸運にも区議会議長という大役を引き受けまして、議会としても、それをしっかりサポートできたと思います。今年もそれをさらに充実させ、安心できる豊島区をしっかり作っていかなければと思っております。

 足立 町会のほうからこれからについての要望などあれば、中村会長。

 中村 皆さん、明けましておめでとうございます。129町会代表してひと言。今お話の区制80周年、またセーフコミュニティですが、東京で初めてのことであり、安全安心の街づくりということで、国際認証に恥じないように、我われも自信を持って高野区政をサポートして進めていこうと思います。

 足立 各種団体の代表として、東商の鈴木会長のほうからはいかがですか。

 鈴木 区民の皆さま、明けましておめでとうございます。80周年記念事業がセーフコミュニティにとってスタート元年になるということで、東商豊島支部でも全面的に協力し、各種団体とともに取り組んできました。今後もこの姿勢で推進、協力してまいります。

 足立 商店連合会としては、区制施行80周年というこの歴史ある豊島区のなかで商売をさせていただいて、この厳しい経済状況のなかでありますが、個性的な商店街を目指して豊島区活性化のためにも努力していきたいと思います。皆さん、色々なご苦労あろうかと思いますが、とくに高野区長がその一番の重責ですが。

 高野 豊島区はいま日本一の高密度都市になりました。昨年12月現在で、あと500人少々で27万人都市となります。住みたい、住み続けて安心して暮らせる豊島区を作っていくというのが私たちの最大の目標であります。安全安心の街を作ろうと3年前に、このセーフコミュニティに取組んできたわけです。私たちはそれまで全くその言葉すら知らなかったわけですが、私たち自治体が街づくりの到達点として、それがすべての基本になるということで、セーフコミュニティ、セーフスクールに取り組んでいこうという機運が生まれまして、3年かけて認証をうけるところまできました。3・11の大震災、あるいはいつ来るかわからない首都直下型地震が予測される中で、そういう防災対策を含めた安全安心の街を作ってゆく。区民の方々を中心に取り組んできた今回のセーフコミュニティが本当に皆さま方に浸透して、こういう街を作ろうという大きな目標ができた。それが鈴木会長をおっしゃるように、この区制80周年という節目と一緒にできたというのはとても幸運なことだと思います。昨年からのこの活動がまさに未来に向けての豊島区の目指す方向性が定まったというふうに思います。

 足立 「臭い、汚い、怖い」といわれたころに比べると、いまはまさに夢のように感じます。あのころの豊島区、池袋はイメージが悪かったですからね。まだまだ周りの我われが支えていかなければなりませんが。

 村上 議会といたしましても、ことしはセーフコミュニティの元年ともいえるわけで、5年後には再認証という大きな仕事があるわけで、議会もそれに向かって努力してゆかなければなりません。セーフコミュニティの推進には、区民ひろばという豊島区独特のシステムがありますが、地域の人たちがこの区民ひろばを核として、地域性、温度差もありま すがそれぞれの地域でしっかりと取り組んでいけば素晴らしい豊島区になりますし、私ども議会としてもそのためのサポートをしっかりとしてゆかなければならないと思います。またそれにあわせて議会改革にも取り組んでゆかなければなりません。議会改革検討委員会を立ち上げて丸2年、そろそろ実りのあるものにしなければいけないと思います。開かれた議会と言いますけれども、透明性とかにしてもなかなか難しいところがあります。それをしっかりと区民の方々にわかりやすくしてゆきたい。それが大きな仕事と思います。

 中村 いま村上議長のおっしゃるように、セーフコミュニティを生かしてゆくためには町会を中心にした各種団体が力をあわせて進めてゆかなければなりません。我われが実行しなければ何の意味もない。区民生活の面からは地域の商店街にしっかりしてもらわないと生活が不便になる。買い物のできないところには住めなくなりますからね。高齢者が どうしたら安心安全に住めるかということもしっかり考えていただきたい。私は豊島区社会福祉協議会の会長をつとめていますが、一人のなく人が出ないような街づくりをすすめてゆきたいですね。

 鈴木 豊島区はいまあらゆるところから注目を集めています。産学官民の分野から能力を結集してセクター方式で、これを成功させてゆくということが、これからの豊島区発展につながってゆくと信じております。ぜひ東商もその一翼を担えるように頑張っていきます。

 高野 豊島区というのは、人が多くて、また人、物、情報が集まるところです。東京のなかでも存在感のある区ではないかと思います。それをうまく生かしながら、そして豊島区ならではの豊島区の個性を生かした街を作っていかなければいけないと思っております。今回のセーフコミュニティの取り組みも、それのひとつの表れ。こういう取り組みは 区民が主役であって我われ行政はサポートしてゆく、それが街づくりの基本ではないかと思います。小学校区一つひとつに区民ひろばあります。地域の皆さまの協力で、小さなお子様からお年寄りまで世代を超えた人たちの交流の場として運営されております。これはほかの地域にはないもので、これはセーフコミュニティの中心になると、審査員からも高い評価をえました。これをこれからも豊島区の大きな特色として作り上げてゆく。まさに民官一体でやってゆかなければなりません。また自分たちの安全をどう学校の中で生かしてゆくかというセーフスクール、これも全国で3番目ですけれども、全国で5番目、東京で初めてのセーフコミュニティとあわせて、とても注目されています。区民の皆さんと一緒になって安全安心な街、これが私たちに目指す方向。昨年11月28日には初めての国際会議まで開催できましたし、大きな自信にもつながってくるのではないでしょうか。今年はそれを新たに大きく発展させてゆく、未来に向けての明るい輝きがあるのではないかと思っております。

 足立 セーフコミュニティを進めながらも、豊島区の抱える課題、問題はほかにもたくさんありますが。

 村上 東京都のすすめる木密地域解消のため豊島区では7路線の整備がきまりました。今後10年で完成させるという大変ありがたい、そして大変重要かつ苦労の伴う事業だと思います。区民の理解を得ること大切なことで、議会としてもこの7路線がしっかりと出来上がって、この豊島区が目覚ましい発展を遂げ、そして安全安心が担保される街づくりが期待されている。そのためには区民の方々の意見がしっかりと繁栄できるように我われ議会が活動してゆかなければいけないと思います。説明会などこれからですが、ぜひ区民の方々に参加していただきたい、理解して協力していただきたい。そうすることで新しい豊島区が生まれ、孫子の代まで誇れる街にしてゆかなければいけないですね。

 高野 東京都が3・11、また直下型地震等の対応ということで、防災ということは都民、区民の一番の関心であります。そのなかで東京都が木密地域の不燃化10年プロジェクトの形で打ち出しまして、そのなかで豊島区は全体の40パーセントが木密地域ということで、東京都が特定路線を指定、また木密解消の先行地区を指定しました。 豊島区は東京都と一緒になってこれを解決するという大きな課題を背負っています。10年後の豊島区は大きく変わってると思いますよ。また新庁舎の建設も順調に進んでおります。基礎も出来上がり、いよいよ上に立ち上がってきます。2年数か月後には新庁舎が出来上がります。防災、環境、文化の面で今までにないユニークな庁舎は、まさに豊島区のシンボルとなるでしょう。さらに新庁舎だけでなく長崎中学校跡のスポーツ公園とか、平和小学校のあとには西部複合施設、小学校のあとには特別養護老人ホーム、保育園、25年を長身にして26,27年にはそれらが完成するという豊島区ががらりと変わる大事な大事な25年ではないかなと思います。それらのハードを支えるのがセーフコミュニティです。これまで豊島区が体験したことがないような大きなまちづくりが進もうとしていますが、子供たち、障害者、お年寄りなどなどの安全安心のため新年は節目の年、出発の年ではないでしょうか。

 足立 とても心強い高野区長の決意と受け止めました。区長にはますます頑張っていただかないといけませんね。

 鈴木 地場産業の育成という立場から、このチャンスを地元中小企業の発展にためにもしっかりと活用していただけるように、区長にお願いしていきます。

 足立 そうですね。建築関係とかやはり大手か入って、地元はその下になるわけでしょうが、価格とかで折り合わないときもあるでしょう。しかし地元の協力がなければいけないわけですし、その辺をよく考えないといけないでしょう。将来的にも地元を使うということはメリットが出てくるのではないでしょうか。

 高野 議会からも強く言われております。企業の育成ということもあって、やはり熱い思いを持って地元で仕事をしている方が大いに活躍してもらえる、そういう場を作っていかなければならない。

 鈴木 行政も民間もともに一緒になって、次代にバトンタッチできるような豊島区であってほしいですね。区長、議長に強くお願いいたします。

 村上 地元産業を育てることはとても大切なことですから議会としても強く要望してゆきます。

 足立 大手が仕事を回せばそれでいいということではないんですよ。問題は価格、地元が受け入れられるものでなくては意味がない。そのあたりも考えていけないと。

 高野 区民が、元気が出るというのが私の基本ですから、配慮してやってゆきます。豊島区民全体で創りあげてゆきたいですね。

 中村 新庁舎については我われ町会連合も長年にわたって建設推進を要望してきて、やっと実現に行きついたわけで本当にうれしい限りです。また造幣局については署名を集めて防災公園にと運動してきましたが、これも新しい展開がありそうですし、新庁舎のネーミング募集も区民に夢が持てるとてもいい企画ですね。

 高野 長い年月かかりましたが、造幣局はいよいよ平成27年には移転することが決まりました。その跡地をどう活用するか。もちろん防災公園を中心にしながら、今までのことを受け止めて池袋の発展につながるにもように考えていかなければいけない。

 足立 いろいろ課題も夢もたくさんあって豊島区の将来は楽しみが多いですね。私の今年のテーマは「強くしなやかに生きよう」です。皆さんの新年にあたって抱負をどうぞ。

 鈴木 みんなが力をあわせて元気の出せる街にしてゆきたい。その気概で東商豊島支部では「全員参加、全員行動」をスローガンに頑張っておりますので、ぜひご協力、ご理解をお願いしたい。

 中村 今日は豊島区の将来に向かっての課題や計画など色々お聞かせいただきありがとうございました。ただ区民・町会を代表する立場からいえば区民の理解あってこそはじめて花開くことではないでしょうか。その辺をよくご配慮いただきたいと思います。

 村上 鈴木会長、中村会長のおっしゃったとおり行政と議会と、そして区民の方々がしっかりと手を携えていくということが大事だと思っております。中村会長が言うようにもっと透明性のある具体的に見える、そして各議員が各地で説明のしっかりできるような形にしてゆきたいですね。もちろん区長が色々なところで説明していますが、各議員は情 報が早く入りますし、その説明責任を負っているわけですから、区民にしっかり応えていかなければならない。それによって今まで豊島区が築いてきた土台をしっかりと強固なものにして発展につなげていかなければいけないと思います。

 高野 70周年では私たちはこの豊島区が文化政策を大切にしながら区民とともに文化創造都市として歩んできたわけで、この80周年はさらに安全安心な創造都市を目指して、この豊島区は一歩一歩素晴らしい街づくりが進んできている。文化を大事にしながらさらに安全安心の街づくりをしっかりと受け止めて、私たちは夢をえがくことで未来は必ず拓 けるのではないでしょうか。区民の皆さま方と一緒に未来に向けて夢を創りあげて、それに向けて進んでゆきましょう。主役はなんといっても区民の皆さま、区民に皆様の、また今日は各界の代表の皆さまに来ていただきましたが、声をしっかりと聴いて素晴らしい豊島区づくりをすすめてゆきたいですね。

 足立 区民の皆さんと我われ一緒になって頑張っていきましょう。これで平成25年新春の座談会を終わります。


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