高野区長あいさつ 要旨
新年明けましておめでとうございます。平成25年、2013年の年頭にあたり、区民の皆さまに新春のメッセージをお送りします。
昨年は、区民の皆さまと一体となって、足掛け3年にもわたる取り組みの成果として、WHO協働センターのセーフコミュニティとあわせ、インターナショナル・セーフスクールの国際認証を、他の自治体に先駆けて取得することができました。心から感謝申し上げます。
今日は、区政のあらゆる分野の基礎となる「安全・安心なまち」の創造に向けて、区制施行80周年の節目に踏み出した大きな一歩を、さらに深化させていく決意を改めて表明いたしますとともに、次の10年を見据え、豊島区が、首都東京の中で大きな存在感を示す、オンリーワンのまちづくりを進めていくための施策の一端を申し上げたいと思います。
まず今年は、東日本大震災の経験や首都直下地震の切迫性を背景として、区の防災・震災対策の要となる、「防災対策基本条例」を制定いたします。
この条例の基本理念は、防災活動を「セーフコミュニティ活動」の一つとして捉え、防災力強化のための仕組みづくりや、災害時要援護者の支援強化について、豊島区独自の新たな方向性を示すものです。
また、防災都市づくりの主要プロジェクトとして、特定整備路線沿道街づくりがスタートします。昨年6月に区の申請を受け、東京都から、区内5路線7区間約6キロメートルが特定整備路線として選定されました。これまで全く手がつかなかった都市計画道路に事業化のめどが立ち、木密地域の解消のみならず、豊島区の10年後の都市像を形づくる、かつてない規模の大プロジェクトとなるものです。
また、区の防災対策の拠点であり、環境・文化のシンボルとなる新庁舎の工事もスピードアップしてきます。今年の12月には、新庁舎部分の骨格が姿を現してまいります。
区のランドマークたる新庁舎の建設に合わせて、現庁舎地のまちづくりも、いよいよ具体化に向けて動き出すことになります。
そしてまた、数十年来の懸案でありました東池袋の造幣局東京支局の移転決定を受け、防災公園を核とする跡地のまちづくりが始動します。
さらに、今年から平成26年、27年にかけては、南長崎スポーツ公園の開設をはじめ、西部地域複合施設、東池袋と千川の2か所の特別養護老人ホーム、そして目白小学校の新築工事など、多くのプロジェクトが集中して完了します。
まさに、豊島区の都市構造を抜本的に改善し、「安全・安心」を飛躍的に前進させる絶好のチャンスでありますが、将来に向けた果断な投資を行うにあたっては、この10年で築いてきた財政再建の道筋をしっかりと踏まえ、先を見据えた万全の資金計画を立てて臨んでいるところです。
一方、日本経済の低迷が引き続く中で、区民の皆さまを取り巻く生活環境の厳しさも、十分認識しているところであります。
誰もが安心して住み続けられる地域福祉の充実や、次代を担う子どもたちを豊かに育む教育、子育て支援策など、「安全・安心」を土台として、温もりと潤いのある施策を展開してまいります。
また、日本一の高密都市だからこそ、人と環境にやさしいまちの実現に向けて、柔軟な発想と知恵を生かしていくとともに、地域それぞれの個性が輝き、多くの人々を惹きつけるまちのブランド力を高め、みずみずしい文化の薫りがあふれるまちの姿を目指してまいります。
今年、平成25年は、安全・安心創造都市としての信頼と自信をより確かなものとし、生活に軸足の置いた、都市再生のモデルへの大きな飛躍の時であると確信しておりますし、豊島区80年の歴史のなかでも例のない特筆すべき年を迎えたと言っても決して過言ではありません。
豊島区の人口は新年早々、27万人を超えるのは確実です。27万人区民の皆さまとともに、今こそ「安全・安心な文化都市としま」を築き上げましょう。
夢を描く力こそが、未来を切り拓く力。みんなの夢をひとつに、「としま未来への扉」を開きましょう。
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