新任教員「体罰禁止」宣誓 区教育委員会の発令式
いじめ根絶・体罰によらない学校づくりをすすめる豊島区教育委員会の平成25年度に新たに豊島区立小中学校に配属される教員の発令式が4月1日、豊島区立生活産業プラザ(東池袋1-20-15)で行われたが、そのなかで新任教員22名による「体罰を行わないことを固く誓う」宣誓が行われ、注目を集めた。こうした内容を盛り込んだ宣誓は、おそらく全国でも初の取り組み。
豊島区は、昨年11月、WHO(世界保健機関)協働センターが提唱するセーフコミュニティの国際認証とともに、区立朋有小学校がインターナショナルセーフスクールの国際認証を同時取得し、区と教育委員会が一体となって「安全・安心まちづくり」に取り組んでいる。
DVや児童虐待の防止は、セーフコミュニティ活動の重点課題として位置づけられており、昨年の国際認証取得を契機に、さらなる取り組みの機運を醸成していくため、2月15日、区は「虐待と暴力のないまちづくり宣言」を行った。区教育委員会もこうした動きに連動し、「いじめ根絶・体罰によらない学校づくり」のさらなる推進を決定、各学校における取り組み姿勢の明確化を図るため、3月19日に各学校長にあて、①「いじめ根絶・体罰によらない学校宣言」を行い、内外に公表すること、②学校経営方針にいじめ・体罰防止について明記すること、③豊島区に新たに配属された教員に対して、上記の趣旨を徹底すること――の3項目について再確認・実施する旨を通達した。
この日の新任教員発令式における宣誓は、この区教育委員会の決定に基づくものであり、これまで通常行われていた服務宣誓の中に、「また、体罰は学校教育法第11条で禁止されていることを認識し、児童生徒への指導に当たり、体罰を行わないことを固く誓います」の一文が新たに盛り込まれた。
宣誓を行った教員のひとり、宇佐美こずえさんは「本日、宣誓を行い教員になるという責任感がよりいっそう高まりました。体罰を決して行わない子どもから信頼される教師を目指していきたいと思います」と語っていた。
この発令・宣誓に続き、今後、新年度を迎えた各学校では、「いじめ根絶・体罰によらない学校宣言」を作成・公表し、児童生徒の理解、保護者や地域関係者等への周知を図っていくとしている。
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