“蔵”で彩色ペン画展 巣鴨の千原昭彦さん
「門と蔵のある広場」(駒込3-12-8)の蔵の中で、「千原昭彦彩色ペン画展『蔵造りの町・十景』」が11月30日までの土曜日・日曜日・祝日、午前11時から午後4時までの間に鑑賞できる。
巣鴨にある「ちはら町並み美術館」館長・千原昭彦さんは、巣鴨生まれの75歳。千原さんの絵は、0.1ミリのドローイングペンと水彩絵の具を使った彩色ペン画。古びて美しい姿の中に、一度失われたら絶対に元に戻らない危機感と愛おしさを感じ、北海道から沖縄まで全国の古い町並み、江戸時代の街道の町並みをめぐり、建物から滲みでてくる光と影、町の歴史を描き続けている。
今回の作品展では、細かく鮮やかに表現された蔵造りの町のペン画が10点展示されている。「福島県喜多方市 杉山集落」「茨城県真壁町 桜井地区」「広島県尾道市 東土堂町」など。
なお、「門と蔵のある広場」は、かつての染井の植木屋、丹羽茂右衛門(もえもん)家の屋敷跡の一部。門は、腕木と呼ばれる梁で屋根を支える腕木門と呼ばれる形式で、平成19年8月に豊島区指定有形文化財になった。今回の展示会場となる蔵は、天明年間(1780年代)から明治後期まで染井を代表する植木職人として活躍した丹羽家の八代目茂右衛門が昭和11(1936)年に建てた鉄筋コンクリートの蔵で、保存状態が良く、昭和初期の建築当時の姿を残していることから、平成19年12月に国の登録有形文化財建造物として登録された。
展示期間中は、重い外扉で普段は閉ざしている蔵の扉が開いており、気軽に立ち寄ることができる。
»» BACK
|