2013年11月

第3012号 2013年11月20日号


がんのウイルス療法
 日本医学協会医療問題懇談会


 画期的ながん治療の研究のあらましが研究者本人から語られた。日本医学協会主催による医療問題懇談会が11月17日午後、目白の東京教育専門学校で開催された。

 今回は東京大学医科学研究所先端医療研究センターの藤堂具紀教授を講師に迎えて「がんのウイルス療法~がん幹細胞をも滅ぼす最新型ウイルス~」をテーマに約2時間の講演、質疑応答が行われた。藤堂氏はドイツ、アメリカ、日本でがんのウイルス療法について研究、とくに脳腫瘍の分野でのウイルス療法の臨床を続けているが、日本の治験制度への不満とともにウイルス療法の将来に期待を持たせた。

 ウイルス療法は、がん細胞のみで増えることのできるウイルスを感染させ、ウイルスが直接がん細胞を破壊する治療法。元来がん細胞は正常細胞に比べウイルス感染に弱く、感染できれば、どのようなウイルスでもがん細胞でよく増えるが、藤堂氏はがん細胞だけで増え、正常細胞では全く増えないウイルスを人工的に作りだす研究を行っているもので、すでに末期の患者に投与し、がん細胞消去の臨床例もあるという。

 藤堂氏は「世界ではさまざまなウイルスを使って開発が急ピッチで進んでおり、国外での実用化は目前に迫っている。最先端技術を有する我が国においても、一日でも早く、患者が普通に選択できる治療法にするためには、国と国民による多角的な開発支援を強力に推し進めなければならない」と結んだ。

 質疑応答では同協会の理事でもある池袋病院長の川内章裕氏らから意見が出された。


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