まちを変えるとき 高野区長新年挨拶
新年明けましておめでとうございます。
平成26年の年頭にあたり、区民の皆さまに、ご挨拶を申し上げます。
ただ今ご覧いただいた映像は、≪「街が変わる 街を変える」豊島区大改造プロジェクト≫という冊子から抜粋したものです。文化を基軸とした 豊島区の新たなブランドづくりと、施策を展開する拠点としての施設を中心に、これからのまちづくりに取り組む考え方を、まとめたものであります。
今、豊島区は、80年を超える歴史のなかでも特筆されるような、大改造の時期を迎えています。
いよいよ、新庁舎の竣工まで1年余りとなりました。先月26日は、建設 現場の職人さんたちによる、大餅つき大会があり、私も激励に伺いました。職人さんたちの建設に対する熱い情熱と誇りを直接、肌で感じ、新庁舎 建設は、現場で働く多くの人々と思いをひとつにして作り上げていく、まさに「城づくり」そのものだと実感いたしました。
現在、建物は高層棟の29階までが立ち上がり、池袋駅東口からグリーン大通りの先に目をやると、新庁舎が勇姿を現しています。高層ビルが並び、まさに、これからの池袋のランドマークが形成されてまいります。
新庁舎の整備と並行して、現庁舎地の活用が大詰めを迎えます。現庁舎地の活用は、単に二つの区画が更新されるだけではありません。
中池袋公園や周辺の区有施設、さらにはグリーン大通り、南池袋公園 などのリニューアルとともに、新たな南北軸を形成することによって、新庁舎につながる大きな街づくりとして、池袋副都心の再生を牽引するものと位置付けています。
また、東西デッキは、池袋駅周辺の再生には必須(ひっす)のものと位置づけられたにも拘(かかわ)らず、長年、構想に止(とど)まり、豊島区の悲願となっていました。
この東西デッキが、いよいよ実現に向けて第一歩を踏み出したのであります。昨年末、JR東日本及び西武鉄道と東西デッキの実現に向けた覚書を締結いたしました。今年度内には基礎調査に取り掛かってまいります。
さらに、池袋周辺に残された最大の用地である造幣局東京支局の、平成28年移転が正式に決まりました。昭和40年代からの地元の皆さんの思いがようやく実を結ぶことになります。造幣局跡地の街づくりは、公園整備と市街地整備の連携によって、区の防災対策と新たな賑わいの創出を大きく前進させることになります。
また、5路線7区間約6.1キロに及ぶ特定整備路線沿道まちづくりは、燃え広がらない街を形成する延焼遮断帯として区の安全性・防災性を飛躍的に向上させるものであります。
このように、安全安心のまちづくりを着実に進めることで、「セーフコミュニティとしま」の存在感を内外に示してまいります。
さらに、目白小学校、池袋本町地区校舎併設型小中連携校や、池袋第三小学校など、地域の誇れる学校として整備してまいります。
また、増え続ける保育ニーズ、急速に進行する超高齢社会に対応するために、駒込第一保育園などの、区立保育園の整備、区の東西、旧千川小学校跡地、旧中央図書館跡地の特別養護老人ホームなど新たな福祉基盤の整備を進めてまいります。
これらの大改造プロジェクトを進めていく上では、当然、投資的経費が 膨らむことになります。しかし、これは今まで進めてきた財政再建・行政改革への道筋を変更するものではありません。むしろ、今後の行政需要の増大や不透明な経済状況を鑑(かんが)みると、これまで推し進めてまいりました財政再建の姿勢は今後も堅持していかなければなりません。
そのためにも、今まで以上に、先の先を見据えた厳格な財政計画を立てて、臨んでまいる決意であります。
私は区長就任以来、様々な分野で、多くの方々から叡智とエネルギーをいただき、傷を癒しながら、将来の跳躍(ちょうやく)を期して雌伏(しふく)してまいりました。
財政再建を果たした今、これまで蓄えた叡智とエネルギーを、開花・結実 させるとき、風を呼んで飛翔(ひしょう)するときを迎えました。
今こそ、まちが変わる まちを変えるときであります。
豊島区大改造プロジェクトを実現するために、全身全霊を傾け、勇気をもって取り組んでまいります。
みなさまにおかれましては、これまで以上に叡智とエネルギーを賜りますようお願い申し上げます。夢を描く力こそが、未来を切り拓く力。みんなの夢をひとつに、「としま未来への扉」を開きましょう。
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