トキワ荘の歴史学ぶ 富士見台小の児童たち
区立富士見台小学校3年の児童30人が2月20日、南長崎の「豊島区トキワ荘通りお休み処」を見学、豊島区の文化遺産でもあるトキワ荘の歴史を学び、地域の昔やマンガの歴史を知り、トキワ荘に住んでいた漫画家たちがどのように活躍したか理解を深めた。
「トキワ荘」は日本を代表するマンガ家、手塚治虫、藤子不二雄(A)、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが青春時代・下積み時代を過ごしたアパート。昭和57年に取り壊され現存はしていない。
その後、地元の方々がトキワ荘でのマンガ家たちの活動を地域文化として継承するとともに、文化資源として全国に発信し、地域活性化を図ろうと、さまざまな取り組みを行なってきた。
平成21年4月に跡地近くの区立南長崎花咲公園に記念碑「トキワ荘のヒーローたち」、24年4月には跡地に「トキワ荘跡地モニュメント」が設置された。また、当時の最寄り駅でもあった西武池袋線椎名町駅には駅舎改修にあわせ、同年11月にトキワ荘に住んだマンガ家やそのキャラクターが壁画として整備されるなど、トキワ荘のあった街・椎名町の文化が地域から発信されている。そして、昨年12月には、トキワ荘の跡地近くに散策拠点となる施設「トキワ荘通りお休み処」が開設された。
お休み処は1階でトキワ荘のマンガ家の作品が閲覧でき、2階には、「トキワ荘の部屋」が再現されている。児童たちはお休み処やトキワ荘の跡地、記念碑などを「トキワ荘通り協働プロジェクト協議会」の小出幹雄さんらの説明で巡った。
見学した児童は「初めてお休み処に来ました。ドラマの怪物くんは知っているが、マンガの怪物くんを読んだのは初めて、おもしろかったのでまた来たい」や「この街に手塚治虫が住んでいたことは、とてもすごいことだと思った」などと感想を語っていた。
子どもたちを案内した同協議会の本多明美さんは「お休み処へは、お友達同士で気軽に遊びに来てほしい。そして素敵な街に住んでいることに誇りをもって、たくさん自慢して、日本のマンガの原点がここにあることを、海外にも発信してもらいたい。2020年の東京オリンピックでは海外の方にも来ていただきたいので、その際には、この子たちが地元の案内係の中心となって活躍してくれるとうれしいです」と語った。
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